第26回山陰中央新報スポーツ優秀選手賞 表彰式

4団体7人 飛躍を  (2015/2/27)

山陰中央新報スポーツ優秀選手賞を受賞した選手、関係者の皆さん=松江市殿町、山陰中央新報社

 第26回山陰中央新報スポーツ優秀選手賞の表彰式が26日、松江市殿町の山陰中央新報社であり、2014年の全国規模の大会で特に優秀な成績を収めた島根県内の中高生の4団体、5個人(6人)、国際大会などで活躍した1個人(特別表彰)をたたえた。受賞者たちは20年の東京五輪を視野に、一層の飛躍を誓った。

 受賞4団体は、横田高男子ホッケー部、石見智翠館高女子ラグビー部、出雲北陵高なぎなた部、仁多中女子ホッケー部。

 5個人は、柔道男子81キロ級の佐々木健志(たけし)選手(平田高3年)、ライフル射撃女子ビームライフルの田坂真愛(まい)選手(立正大淞南高2年)、陸上女子800メートルの福田翔子選手(松江北高1年)、柔道男子55キロ級の太田風和(ふうわ)選手(松江四中3年)、テニス女子ダブルスの宮内理瑚(りこ)、細木咲良(さくら)両選手(ともに開星中3年)。

 新設された特別表彰は、全国高校総体、アジア大会などで活躍した陸上女子短距離の青山聖佳(せいか)選手(松江商高3年)が受賞した。

 表彰式で山陰中央新報社の松尾倫男社長は「皆さんの活躍によって島根の力を全国に誇示できた。受賞を機に大きく羽ばたいてほしい」とたたえた。選考委員長を務めた島根大の久保田康毅名誉教授は、選考経過報告に続き「競技に臨む姿勢も模範。東京五輪で活躍することを願っている」と祝辞を贈った。

 受賞者には松尾社長が賞状と記念盾を贈呈。全国高校選手権、アジアカデジュニア選手権を制した佐々木選手が、受賞者代表であいさつし「支えてくれる多くの人に感謝の気持ちを忘れず、日々精進し、世界一の柔道家を目指す」と力強く誓った。

受賞者の横顔

第26回山陰中央新報スポーツ優秀選手賞 4団体、5個人受賞

 特別表彰に陸上・青山(松江商高)               (2015/1/23)

 2014年の全国規模のスポーツ大会で特に優秀な成績を収めた島根県の中高生を顕彰する、第26回山陰中央新報スポーツ優秀選手賞の選考会が22日、松江市殿町の山陰中央新報社であり、4団体、5個人の受賞が決まった。また、国際大会などの活躍を対象とした特別表彰が新設され、仁川(インチョン)アジア大会で銀メダルを獲得した陸上女子の青山聖佳(松江商高)が選ばれた。表彰式は2月26日にある。


 団体の内訳は高校3、中学1で、横田高男子ホッケー部、石見智翠館高女子ラグビー部、出雲北陵高なぎなた部、仁多中女子ホッケー部。個人は高校3、中学2で、高校は柔道の佐々木健志(平田)、ライフル射撃の田坂真愛(立正大淞南)、陸上の福田翔子(松江北)、中学は柔道の太田風和(松江四)、テニスの宮内理瑚、細木咲良ペア(開星)が受賞した。

 横田高男子ホッケー部は3月の全国選抜大会で優勝。決勝は降雨中止で2校優勝となったものの、4年ぶり5度目の戴冠だった。

 石見智翠館高女子ラグビー部は4月の全国選抜セブンズ大会で2連覇を達成。出雲北陵高なぎなた部は10月の長崎国体少年試合で、県勢過去最高に並ぶ準優勝。仁多中女子ホッケー部は8月の全日本選手権で、同校女子初の準優勝に輝いた。

 個人は、柔道男子の佐々木が3月の全国高校選手権の81キロ級で県勢男子として初めて頂点に立った。12月に香港であったアジアカデジュニア選手権のジュニア部門(21歳未満)でも同階級を制した。

 ライフル射撃の田坂は長崎国体少年女子ビームライフル立射(40発)で準優勝。陸上の福田は10月の日本ユース選手権女子800メートル優勝、長崎国体少年女子共通800メートル準優勝と輝いた。

 全国中学校柔道大会男子55キロ級で優勝した太田は山陰両県の男子初の快挙。両県勢で初めて全国中学生テニス選手権の女子ダブルスを制した細木、宮内組は、長崎国体少年女子で高校生ペアを相手に勝ち進み、4位入賞を果たした。

 新設の特別表彰は、五輪、アジア大会などの国際大会や国内トップレベルの大会で顕著な成績を収めた個人、団体が対象。陸上女子の青山は、6月の日本選手権400メートルは2位、8月の全国高校総体は200メートル、400メートルの2冠。9、10月のアジア大会は400メートル5位、1600メートルリレーは第1走として銀メダル獲得に貢献した。

 受賞者は、島根県教委、県体協、県高体連、県中体連の推薦を基に6人の選考委員が協議し、全会一致で決めた。


 選考委員は次の皆さん。

 久保田康毅(島根大名誉教授)堀江隆典(島根県教委保健体育課長)下岡博司(同県体協専務理事)藤村一男(同県スポーツ推進委員協議会会長)片寄進(同県高体連会長)野津一雄(同県中体連会長)

第26回山陰中央新報スポーツ優秀選手賞 受賞者の横顔

 第26回山陰中央新報スポーツ優秀選手賞は、島根県内の中高生を対象に、2014年の全国規模の大会で特に優秀な成績を収めた4団体、5個人と、国際大会などでも活躍した1個人(特別表彰)が選ばれた。それぞれの戦績を紹介する。

横田高校男子ホッケー部

【横田高校男子ホッケー部】全国高校選抜大会で優勝した横田男子=2014年3月30日、岐阜県グリーンスタジアム

全国選抜4年ぶりV

 全国高校選抜ホッケー大会(3月)で4年ぶり5度目の優勝。決勝は雨天中止となり、丹生(福井)と分け合ったとはいえ、2011年夏の全国高校総体以来の全国タイトル獲得で、伝統校が復活ののろしを上げた。

 試合ごとにプレーの質を上げた。1回戦は3―0、準々決勝は4―0。準決勝の沼宮内(岩手)戦はDF陣が相手の快足FWを封じ、3―2で競り勝った。

 単独優勝はならなかったが、大会を通じ、伝統の細かいパス回しで中盤を支配。伊藤直登監督は「決勝まで勝ち上がったのは自信になる」と手応えを感じ取った。

 ただ、残る「高校2冠」は高校総体(8月)が準々決勝、国体(10月)は初戦で涙。伝統は今春選抜連覇に挑む後輩たちが引き継ぐ。

石見智翠館高校女子ラグビー部

【石見智翠館高校女子ラグビー部】全国高校選抜女子セブンズ大会2連覇を果たした石見智翠館=2014年4月5日、埼玉県・熊谷ラグビー場

全国選抜セブンズ連覇

 「安心して見ていられた」。磯谷竜也監督がそう言うほど、安定した戦いで全国高校選抜女子セブンズラグビー大会(4月)のタイトルを守った。

 スタミナと瞬発力が必要な7人制で、短、中、長距離の走り込みなど「日本一厳しい練習」でつくり上げた1対1の強さとカバー力は群を抜いていた。

 複数校の選手たちでつくる合同7チームと、単独5チームが出場。単独チーム同士の決勝では14-7で福岡レディース戦に快勝。激しいタックルで主導権を握り、運動量が落ちなかった。

 2011年、リオデジャネイロ五輪(16年)で女子ラグビーが正式種目となるのをにらんで創部。単独校として2度目の出場で確固たる地位を築いた。

出雲北陵高校なぎなた部

【出雲北陵高校なぎなた部】長崎国体少年試合で準優勝した出雲北陵高。左から高田彩、樋野歩、中島杏佳各選手=2014年10月19日、長崎県松浦市文化会館

国体 県勢最高タイの準優勝

 長崎国体(10月)のなぎなた少年試合で島根県勢として2002年以来の準優勝。当時のメンバーで現在顧問の井上美代教諭は「気持ちで負けなかった」と、自分たちの「県勢最高」と並んだ教え子をたたえた。

 1チーム5人で戦う全国高校総体(8月)は16強。3人制の国体は、3年生の中島杏佳、樋野歩、1年生の高田彩の3選手で、さらに上を目指していた。

 主将で中堅を務めた中島選手は決勝まで、すね打ちを軸にした攻めで全勝。準々決勝は高田選手が延長の末、面をもぎ取り、準決勝は樋野選手が判定で逆転勝利。試合ごとに結束が強まった。大会中、3人の掛け声が途切れることがなかった。「皆で明るく、元気よく戦えたことが一番」。中島主将は胸を張った。

仁多中学校女子ホッケー部

【仁多中学校女子ホッケー部】全日本中学生選手権で準優勝した仁多女子=2014年8月18日、熊本県小国町林間広場ホッケー場

全日本中学準優勝

 過去3位が最高だった全日本中学生ホッケー選手権(8月)で準優勝。決勝は朝日(福井)に0―3で敗れ、初優勝こそ逃したが、歴史を塗り替える戦いで「ホッケー島根」の存在感を示した。

 FW長谷川和選手を中心とした全員攻撃を見せ、決勝トーナメント1回戦、準々決勝は、ともに3点を奪う快勝。準決勝の津沢(富山)戦は0―0の延長後半、終了2秒前にDF小笹夏実選手が、右からのFW藤原藍花選手のセンタリングに合わせるタッチシュートを決め、劇的勝利を収めた。

 帰郷後の報告会で児島史朗監督は「持ち味の攻撃的なホッケーを展開してくれた」。2009年の国体以降、日本一から遠ざかる島根の高校女子にとっても希望の膨らむ活躍だった。

平田高校3年 佐々木健志選手(柔道)

【柔道・佐々木健志選手】全国高校選手権男子81キロ級を制した平田の佐々木健志選手=2014年3月20日、東京・日本武道館

高校選手権 県勢初の頂点

 オール一本勝ちで3月の全国高校柔道選手権男子81キロ級を制した。島根県勢男子で初。12月には8カ国の代表で争ったアジアジュニア選手権81キロ級で優勝し、高校最後の年を締めくくった。

 前年の選手権は1階級下の73キロ級で16強止まり。昼休みも練習時間に充て、自らを追い込み、「試合中、絶対に気を抜かなくなった」。初優勝を懸けた決勝は開始早々、有効を奪われながら、終盤、小内刈りの技ありで逆転。上四方固めに持ち込んで栄冠をつかみ取った。

 全国タイトル獲得で「負けたくない気持ちが強くなった」。監督でもある父・浩三さんの指導で3歳から始めた柔道。「東京五輪を狙いたい」。目標は決まっている。

立正大淞南高校2年 田坂 真愛選手(射撃)

【ライフル射撃・田坂真愛選手】長崎国体少年女子ビームライフル立射40発で準優勝した立正大淞南高の田坂真愛選手=2014年10月18日、長崎北高体育館

国体で準優勝

 競技歴1年半とは思えない射撃で、長崎国体(10月)ライフル射撃で少年女子ビームライフル立射40発準優勝。「笑顔でいようと心掛けた」という戦いぶりも光った。

 中学時代は文芸部だったという経歴の持ち主。重さ5キロのビームライフルを使い、10メートル先の直径4・5センチの的を狙う競技で、指先の感覚の繊細さが生きる。

 国体直前の全日本社会人選手権で3位に入り、弾みをつけた。国体は勝負どころの上位8人によるファイナルで最高得点の10・9点をマーク。18位だった前年の東京国体から躍進した。

 特別進学クラスに在籍するため、練習時間は1日1時間足らずだが、最高学年となる今年はあと一歩まで迫った頂点に、しっかり狙いは定めている。

松江北高校1年 福田 翔子選手(陸上)

【陸上・福田翔子選手】長崎国体少年女子共通800メートルで準優勝した松江北高の福田翔子選手=2014年10月19日、長崎県立総合運動公園陸上競技場

国体800メートル準優勝

 陸上女子800メートルで日本ユース選手権(10月)は優勝、長崎国体(同)は準優勝。国体の予選では2分8秒26をマークし、27年ぶりに山陰記録を更新。この1年で大きく成長した。

 7、8月の全国高校総体は、出場した400メートル、800メートルとも準決勝敗退。その後、「休みなく練習した」という負けん気が、秋の飛躍につながった。

 国体はスピードを生かした後半勝負。500メートルでギアを上げた。トップには届かなかったものの、伸び盛りの走りは、今後に大きな期待を抱かせた。

 松江一中時代から全国中学駅伝、全国都道府県対抗女子駅伝なども経験。中学の先輩、青山聖佳選手(松江商高3年)の後を継ぐ陸上界のヒロイン候補だ。

 1年時の県総体でメンバー入りを逃し「絶対に全国で勝つ」と誓って以降、朝練習を1日も欠かさず続けた。ライバルにも恵まれ、技術を磨いた努力家が大一番で輝いた。

松江第四中学校3年 太田 風和選手(柔道)

【柔道・太田風和選手】全国中学校大会男子55キロ級で優勝した松江四の太田風和選手=松江四中(写真は練習時)

山陰初の全中制覇

 8月に松山市で行われた全国中学校柔道大会男子55キロ級で、山陰両県勢として大会初の頂点に立った。「『絶対勝ってやる』と誰よりも強く思っていた」。気持ちを力に換えるすべは、主将として引っ張った柔道部で「考える柔道」を目指して重ねた練習で身に付けたものだ。

 開始33秒の小内刈りで一本勝ちした2回戦で勢いに乗った。準決勝は、前年50キロ級3位の難敵相手に、得意の背負い投げが警戒されているとみて、小内刈りで一本。決勝は、先に技ありを奪い、焦った相手を小外掛けで仕留めた。

 高校から岡山の強豪校へ。1年時から全国総体出場というのは、近い目標。「いつか世界で優勝したい」。夢は膨らむ。

開星中学校3年 宮内 理瑚選手・細木 咲良選手(テニス)
【テニス・宮内理瑚(左)、細木咲良組】全国中学生選手権女子ダブルスで優勝した、開星の宮内理瑚(左)、細木咲良両選手=2014年8月23日、愛媛県・松山中央公園テニスコート

全国選手権優勝

 小学生の頃から切磋琢磨(せっさたくま)してきた二人。ペアを組んだ全国中学生テニス選手権(8月)の女子ダブルスで山陰両県勢初の優勝。単複3試合で競う長崎国体(10月)少年女子では唯一の中学生コンビで高校生に挑み、県勢過去最高の4強入りを果たした。

 全国選手権は、準決勝で第1シードを破った。第1セットのタイブレーク、2-5から巻き返し、乗った。決勝は6-0、6-1の圧勝。「金メダルを取る」と挑んだ大会で新たな歴史をつくった。

 長崎国体は、2回戦で全国高校総体のシングルス優勝者を擁する神奈川を撃破。準決勝は3時間の激闘の末の惜敗で、悔し涙があふれたが、堂々の戦いぶりは鮮烈な印象を残した。

【特別表彰】
松江商業高校3年 青山 聖佳選手(陸上)
【特別表彰 陸上・青山聖佳選手】陸上女子短距離で国内外の活躍が光った松江商高の青山聖佳選手(写真は全国高校総体女子200メートル)=2014年8月2日、甲府市・山梨中銀スタジアム

アジア大会銀メダル

 2014年の高校陸上界の中心だった。全国総体(7、8月)で、200メートル、400メートルを制し、山陰両県勢初の短距離2冠。長崎国体(10月)で少年女子A400メートルを制覇。日本代表として臨んだ仁川(インチョン)アジア大会(9、10月)は女子1600メートルリレー第1走を務め、銀メダル獲得に貢献した。

 春先は故障に苦しみ、日本選手権(6月)は400メートルで好敵手、松本奈菜子選手(静岡・浜松市立高)に敗れ2位。総体の活躍で、鬱憤(うっぷん)を一気に晴らした。

 アジア大会はリレーのほか、女子400メートル予選で日本歴代4位の52秒99をマーク。決勝は5位だったが、「大舞台で記録を伸ばせたのは収穫」(本人)だった。

 大阪成蹊大に進む。照準は今夏のユニバーシアード、世界選手権にピタリ。その先に来年のリオデジャネイロ、5年後の東京がある。

第26回山陰中央新報スポーツ優秀選手賞 選考委員(順不同)

島根大学名誉教授 久保田康毅氏
島根県教育庁保健体育課長 堀江 隆典氏
島根県体育協会専務理事 下岡 博司氏
島根県スポーツ推進委員協議会会長 藤村 一男氏
島根県高等学校体育連盟会長 片寄  進氏
島根県中学校体育連盟会長 野津 一雄氏