安倍首相インド訪問

首脳会談で日米印の海上演習合意 借款2千億円を表明    (2014/1/25)

首脳会談を前に握手を交わす安倍首相とインドのシン首相=25日、ニューデリー(共同)

 【ニューデリー共同=福田公則】安倍晋三首相は25日午後(日本時間同日夜)、インドのシン首相と首都ニューデリーで会談した。米国とインドによる海上合同演習に海上自衛隊が参加するほか、航行の自由確保など海上安全保障分野の連携強化で一致。海洋進出を活発化させる中国が念頭にある。安倍首相は、ニューデリーの地下鉄整備事業支援を柱とする総額2千億円の円借款供与を表明する。会談後、これらを盛り込んだ共同声明を発表した。

 米印両国の演習「マラバール」への海自参加は2012年の沖縄県・尖閣諸島の国有化以降、初めて。両首脳は、これとは別に海自とインド海軍による共同訓練継続や、日本の救難飛行艇「US2」のインドへの輸出実現に向けた作業部会を今年3月に開く日程を確認。国家安全保障会議(NSC)事務局「国家安全保障局」の谷内正太郎局長とインド国家安全保障担当顧問との定期協議立ち上げでも合意する。

 経済分野で、両首脳は高速鉄道計画が進む西部のムンバイ―アーメダバード間での日本の新幹線技術に関する共同調査開始を歓迎。安倍首相としては日本の新幹線受注を見据えており、ニューデリーの地下鉄整備事業とともに日本企業のインド進出を後押しする狙いがある。

 安倍首相はインド人旅行者に対する査証(ビザ)発給の要件緩和決定も伝える。

 インドへの日本の原発輸出を可能にする原子力協定締結に向けた交渉は、核拡散防止条約(NPT)未加盟のインドが核実験した場合の協力停止規定などをめぐり双方の溝が埋まらず、交渉継続を確認した上で今回の締結を見送る。