モディ印首相来日

“野菜すし”でおもてなし ベジタリアンのモディ首相    (2014/9/3)

 8月30日から日本を訪問したインドのモディ首相は、厳格なベジタリアン(菜食主義者)で、酒もたしなまないことで知られる。接遇する日本側は「野菜のすし」でもてなすなど、モディ氏に楽しんでもらおうと必死に知恵を絞ったようだ。

 日本外務省は訪日中のモディ氏の詳しい食事のメニューを明らかにしていないが、外務省関係者によると、到着した日の安倍晋三首相との私的な夕食会では「野菜のすし」が提供され、卵や肉類は一切使われなかった。1日の安倍首相主催の夕食会でも「野菜の食事がずらりと並んだ」という。

 モディ氏が完食したのは、31日の京都市での昼食会。ごま豆腐や湯葉、くりご飯など、京都ならではの精進料理が振る舞われた。「喜んでおられたと思う」と門川大作京都市長は話す。

 インド国民の8割が信仰するヒンズー教では、一部の宗派や信者は、殺生を伴う肉食を好まない。インド紙によると、ヒンズー教徒のモディ氏は、小麦粉のパンや豆の汁など、非常にシンプルな地元料理を好むという。(共同)

天皇陛下、モディ首相と会見     (2014/9/3)

インドのモディ首相と会見される天皇陛下=2日午後、宮殿・竹の間(代表撮影)

 天皇陛下は2日、皇居・宮殿「竹の間」でインドのモディ首相と会見された。日本とインドは2012年に国交樹立60周年を迎え、陛下は昨年11〜12月、皇后さまとともに国賓としてインドを公式訪問した。

 宮内庁によると、モディ首相がインド滞在中の出来事で印象に残っていることを質問。陛下がネール大日本語学科の学生が日本語で討論する様子が印象深かったと答えると、首相は「日本語教育の拡充を図っていきたい」と応じた。

 ほかにも陛下は、インドの若者が環境問題に取り組んでいたことも挙げたという。(共同)

「開発に女性の力を」 モディ首相が講演    (2014/9/3)

聖心女子大で講演するインドのモディ首相=2日午前、東京都渋谷区

 来日中のインドのモディ首相は2日、聖心女子大(東京都)で講演し「インドの開発、発展のあらゆる分野で、女性が役割を果たせるようにしたい」と述べ、女性の一層の社会進出を促す考えを示した。

 インドは女性の識字率が男性より劣るほか、残虐なレイプ事件が起きるなどしており、女性の地位向上がモディ政権の重要な政策課題になっている。

 モディ氏は自身の内閣でも、外相や商工相など主要閣僚に女性を起用したことを挙げ、「人口の5割を占める女性が意思決定の過程に入らなければならない」と指摘。今後も女性教育を充実させる考えを示した。(共同)

日印首脳会談 安保連携で閣僚級協議 直接投資5年で倍増  (2014/9/2)

会談を前にインドのモディ首相(右)と握手する安倍首相=1日夕、東京・元赤坂の迎賓館(代表撮影)

 安倍晋三首相は1日午後、東京・元赤坂の迎賓館でインドのモディ首相と会談し、外務・防衛閣僚級協議(2プラス2)創設へ向けた検討開始や、海上自衛隊とインド海軍による合同訓練の定例化で一致した。安倍政権にとりインドとの安全保障分野での連携強化は、中国をけん制する狙いがある。日本の原発のインド輸出を可能にする原子力協定では、首脳会談に先立ち、両首脳は少人数で協議。重要な進展があったとの認識で一致するとともに、早期妥結を目指すと確認した。

 首脳会談終了後、両首脳は共同声明を発表。経済分野は、今後5年以内に日本の対インド直接投資を倍増させることで合意。安倍首相は、官民合わせて政府開発援助(ODA)を含む3・5兆円規模の投融資を実現すると表明した。インド産レアアース(希土類)の日本輸出でも合意した。

 安保協力をめぐっては、インドが関心を寄せる海上自衛隊の救難飛行艇「US2」の対インド輸出に向け調整を急ぐとともに、US2に続く防衛装備品分野での協力に関する事務レベルの協議開始で一致。日本はインドとの2プラス2を早期に設置し、民主主義国として同じ価値観を持つ米国やオーストラリアとともに安保協力を加速させたい考えだ。

 安倍首相は会談後の記者発表で「両国の戦略的協力関係を一層強化していく」と強調。モディ氏は両国の防衛協力に関し「共同訓練だけでなく、技術協力の可能性も探りたい」と意欲を示した。

 両首脳は、国連安全保障理事会改革に関し来年に成果を得るべく努力すると申し合わせた。日本とインドに米国を加えた3カ国外相会談を開催する方針も確認した。

 安倍首相は積極的平和主義や、集団的自衛権行使を容認した閣議決定など安倍政権の安全保障政策を説明。モディ氏は基本的に支持する考えを示した。(共同)

印でも幹細胞研究を モディ首相、iPS研究所視察    (2014/9/1)

京都大iPS細胞研究所を訪問し、山中伸弥教授(左)と握手するインドのモディ首相=31日午前、京都市

 インドのモディ首相は31日、京都大のiPS細胞研究所(京都市)を視察、出迎えた山中伸弥教授に対し「インドでも幹細胞研究を進めたい」と話した。モディ氏は、先端科学研究の振興を重点施策として位置付けており、日本とインドの研究交流を深める考え。

 京大によると、モディ氏は山中教授や講師陣から研究所の活動について説明を受けた後、iPS細胞(人工多能性幹細胞)由来の心筋細胞を顕微鏡で観察したという。

 また、モディ氏は「インドでは血液疾患に苦しむ人々が多くいる。有効な治療法がなく、幹細胞研究が生かせればと思っている」と期待を表明した。

 モディ氏はインドの都市と京都市で、清潔な街づくりを学ぶワークショップを開く提案をしたほか、日本への留学生を増やすために国内の大学に日本語学科を増やす考えを示した。

 これに先立ちモディ首相は31日午前、世界遺産の東寺(京都市南区)を訪問。東寺は真言宗の開祖・弘法大師空海ゆかりの寺院で、密教を通じてインドとの関係も深い。安倍晋三首相が東寺講堂前でモディ首相を出迎え、講堂内に安置された仏像や、国宝の五重塔を一緒に見て回った。大日如来像の前では並んで合掌した。(共同)