問い合わせ先

島根県NIE推進協議会事務局
〒690-8668
 松江市殿町383
 山陰中央新報社編集局内
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NIEとは

 NIE(Newspaper in Education=教育に新聞を)は、学校で新聞を教材として活用してもらう活動です。子どもたちに活字メディアや社会への関心を深めてもらうのを狙いに、1930年代にアメリカで始まり、日本では1985年、静岡で開かれた新聞大会で初めて提唱されました。

 日本新聞協会新聞教育文化部(旧・日本新聞教育文化財団)が2000年10月、日刊新聞発祥の地である横浜市に開設した日本新聞博物館とNIE全国センターを拠点に、まずパイロット校での実践活動を開始。その後、パイロット校から実践指定校制度を採り入れ、現在は東京の日本プレスセンタービル内の日本新聞協会に事務局を移し、教育、行政、新聞の三者が協力して、社会性豊かな青少年の育成や、活字文化と民主主義社会の発展などを目的に掲げて、全国で活動を展開しています。

 実践指定校は2004年に、それまで目標としていた全国の小・中・高校数の1%に当たる400校を突破、2017年度には550校を指定し、新聞を通して全国で次代を担う子どもたちの育成に尽力しています。

  NIEの主な活動は、実践指定校には新聞各社の拠出金で購読料の全額助成を行い、その地域で配達されている新聞全紙が2-4カ月間、無料で購読できるほか、新聞記者が各学校に出向き、取材の仕方や新聞製作についての授業などを担当する記者派遣(出前)事業、各新聞社や印刷工場内の見学などができる特典があります。また、日本新聞協会を窓口に、全国大会の開催やNIE活動推進パンフレット作成、新聞博物館(ニュースパーク)の運営、NIE月間事業の「いっしょに読もう! 新聞コンクール」などのほか、島根県では独自に「島根県わがまち新聞コンクール」などの事業も行っています。

 2011年4月に小学校、12年4月から中学校の学習指導要領が改定され、国語、社会科を中心に「授業への新聞活用」が盛り込まれ、情報社会を理解するメディアリテラシー(情報メディアを主体的に読み解いて必要な情報を引き出し、その真偽を見抜き、活用する能力のこと)育成の必要性も説かれています。NIEが子どもたちの言葉の力を向上させるだけでなく、「生きる力」につながる「自ら学び、自ら考える力」の育成、学力向上にも効果があることがデータ的にも明らかになっています。各地で行われているNIEの実践は、こうした学習指導要領の改定を追い風として、活動の一層の活発化が期待されています。

  島根県では1995年7月、全国9番目の推進組織として「島根県NIE推進協議会」(会長・有馬毅一郎島根大学名誉教授)が設立され、2015年には創立20周年を迎えました。県内の実践指定校は2017年度までに高校延べ17校、中学校同16校、小学校同18校の計51校に達しています。17年度は小学校2校、中学校2校、中高一貫校1校、高校1校の計6校が実践活動に取り組み、学校単位で新聞を長期購読し、情報学習に役立てることにしています。

 また、2003年には7月31日から2日間、松江市で「第8回NIE全国大会」を開催しました。参加者は当時過去最高の約600人を数え、生涯学習の観点から実践研修を深めました。実践教諭、NIEアドバイザーの自主的研究組織「島根県NIE研究会」(有馬毅一郎会長)を中心に、県NIEセミナーの開催や学習会、公開授業など、研修の機会も増えています。(文責・島根県NIE推進協議会事務局)

島根県NIE推進協議会

 島根県のNIE活動の推進母体であり、島根県NIE事業の最高議決機関でもある。県・市町村教育委員会、実践指定校、NIEアドバイザー、新聞社関係者、学識経験者などの委員で構成され、年間事業計画は年1回、4月に開催される総会で決定される。

 会長1人のほか、副会長、幹事各若干名、監事2人などの役職があり、任期は1年としているが、再任は妨げない。副会長は、従来は県教委、市町村教委、県小学校長会、県中学校長会、県高校校長協会、私立中学高校連盟から各1人の計6人としていたが、実践校に私立学校がない、逆に公立学校がない場合も想定されるため、空席にしたり、学識経験者から選んだりと弾力的に対応できるよ うにと、2016年度からは6人と限定せず「若干名」に会則を改めた。監事は原則、新聞社代表から選出している。事務局は1995年の設立以来、地元紙の山陰中央新報社内に置かれ、山陰中央新報社のNIE担当が事務局長を兼ねてきている。

 運営費は県内に本社・総局・支社・支局を置く新聞8社(朝日、毎日、読売、産経、日経、中国、新日本海、山陰中央)の拠出金(会費)で賄われている。

島根県NIE研究会

 島根県NIE推進協議会の自主的研究組織で、実践指定校の教員など教育関係者、NIEアドバイザー、新聞社で組織している。アドバイザー、事務局員を除くと、固定した会員はおらず、会員名簿もなく、会費も徴収しない。1996年の設立以来、会長は有馬毅一郎県推進協会長が兼任、事務局は福間敏之アドバイザー(現松江市立秋鹿小教頭)が務めている。2016年に創立20周年を迎えた。自由参加の春夏秋冬の年4回のセミナーを主催するほか、「県わがまち新聞コンクール」「NIEフォーラム」など、県推進協が実施する各種事業のサポートに重要な役割を果たしている。

NIE実践指定校(新聞提供事業)

 NIE活動を推進するモデル校として、日本新聞協会が毎年全国で約540~550校程度を認定している。各都道府県には学校数の約1%を目安とした指定校上限枠が割り当てられており、島根県に与えられている枠数は現在6校。

 実践指定校には、NIE実践に取り組む実践教員が3人以上だと、校区内で配達される新聞全紙が年間4カ月、2人以下だと同2カ月分が無償提供される。(新聞提供事業)。実践指定校にはこのほか、加盟新聞社の記者が直接教室に出向いて授業を行う記者派遣(出前)授業が受けられたり、新聞社内や印刷工場の見学、実践指導教員のNIE全国大会への派遣費の補助が受けられたりするなどの特典がある。実践期間は原則2年間だが、島根県では希望すれば延長も認めており、過去には7年間継続した学校もある。

 島根県の場合、校種のバランスを図るため、毎年、6校を小・中・高校各2校に振り分けての指定を目指している。過去には実践希望校が指定上限枠をオーバーしたため、県独自で実践指定校を設けたこともある。県独自指定校の場合は新聞購読期間は原則各紙年間2カ月としている。

 実践指定校には、当然ながら実践終了後に実践報告書の提出を義務づけている。

島根県わがまち新聞コンクール

  島根県NIE推進協議会が主催する主要事業の一つ。地元の名所・名物・人物、出来事、イベントなど、住んでいる地域の素晴らしさ、楽しい話題などを新聞にして紹介することで、子どもたちが自分の地域を見つめ直し、地域や社会とのつながりに関心を持つようになってもらうのが目的。当初は日本新聞協会の主催事業としてスタートしたが、5回限りで打ち切りとなった。しかし、島根県では過去の応募校などから継続を求める声が強く上がり、「島根県わがまち新聞コンクール」と名称を変えて継続することになり、今も続いている。

いっしょに読もう!新聞コンクール

 5回限りに終わった「わがまち新聞コンクール」に代わり、日本新聞協会が11月の「NIE月間」の主要行事として2010年からスタートさせ、2017年度で8回目を迎えた。小・中・高校、高専生を対象に、関心を持った新聞記事を切り抜きし、自分がまず読んだ感想を記入。それを家族や友人に読んでもらって感想を寄せてもらい、最後に自分の意見をまとめるという企画。全国的には大好評で、年々右肩上がりに応募数が増えており、2017年度は約4万8千編を数えた。

 島根県は2017年度まで8回連続入賞者(団体)を出している。特に、第4回では上位4賞のうちの一つ「審査員特別賞」を受賞している。島根県では「島根県わがまち新聞コンクール」をNIE月間の主要事業として捉え、2016年度までは直接中央応募としていたが、2017年度の第8回からは地域審査を受け入れた。

記者派遣事業

 新聞記者が直接学校に出向き、取材の仕方、記事の書き方、新聞の作り方や新聞の見方・読み方、投稿文の書き方などについて指導する。実践指定校には加盟新聞各社の記者派遣授業が受けられる特典がある。大規模校などの場合は複数の派遣も可。

 このほか、春夏秋冬のNIEセミナーでは、加盟新聞社の支社局長らに講師をお願いすることもある。

NIEセミナー

 島根県NIE推進協の自主的研究組織である島根県NIE研究会が、実践指定校や一般校のNIE活動実践の質的向上を目指す研修の場として、春・夏・秋・冬の年4回開催。内容については、それぞれ担当のNIEアドバイザーが持ち回りで企画・運営。各種テーマを設けて実践発表や意見交換するほか、外部講師や新聞社の支社局長を招いての講話などもある。特に、2月の冬季セミナーは実践指定校の1年間の実践発表の場として位置づけている。

NIE全国大会

 全国の学校でNIE活動を実践する教師をはじめ、教育界、新聞社などのNIE関係者が一堂に集い、基調講演やパネル討議、開催地地元の実践指定校による公開授業、実践発表、特別分科会などを通して、今後のNIE活動推進に役立てようと、毎年夏、日本新聞協会が主催、会場地となる地元の推進協議会、新聞社が主管して、全国の東西地区交互の持ち回りで開かれている。島根県は毎年、実践指定校の先生などを派遣している。

 ちなみに、島根県は既に2003年、第8回大会を開催している。

NIEアドバイザー

 日本新聞協会が認定・委嘱する「NIEアドバイザー」と、島根県NIE推進協議会が独自に委嘱する「県NIEアドバイザー」がある。「NIEアドバイザー」は、過去に実践指導者として豊富な実践経験があり、他校の指導的、模範的立場にある人たちの中から、県推進協が適任と認められる人を新聞協会に推薦、認定され、「県NIEアドバイザー」は県推進協が委嘱する。NIEアドバイザーの任期は3年、県NIEアドバイザーは特に決まりはない。

 島根県には現在「NIEアドバイザー」が6人、「県NIEアドバイザー」が2人いる。「NIEアドバイザー」は、以前は都道府県によって定数が設けられていたが、2年前から定数もなくなり、無制限に推薦できるようになった。

 「NIEアドバイザー」を務める松浦和之、野津孝明の両氏は、日本新聞協会が最初に認定した全国9人の内に入る、NIEアドバイザーの草分け的存在。

新聞を読む子は学ぶ力が高い!