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山陰中央新報発行の島根・鳥取の住宅情報紙HOMe No.12

古民家に学ぶ

異国で迎える古民家第二の人生

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 古民家と呼ばれる建物は、一般に昭和20年以前に建築された木造民家を言います。金物を使用せず、仕口と呼ばれる木組だけで作られたものです。

 その古民家が島根県には約18万棟あると推測されています。この数は全国的にもまれな地域であるといえます。今では手に入れることのできないような木材が使われている古民家を活用しようという動きがあります。

古民家海を渡る
 島根県大田市に建っていた古民家が2006年3月に解体されました。解体された古民家は大切に保存され、ことし9月に浜田港からフランスに向けて出荷されます。

 約20坪(約66平方メートル)あまりの「客殿」と呼ばれる離れとして使用されていた古民家は、40フィート(約13.6メートル)と20フィート(約6メートル)のコンテナに積み込まれ、約1カ月の船旅の後に新天地での第二の人生に向けて出発します。

 古民家移築の受け入れはドイツにあるヴィトラ・デザイン・ミュージアム館長であるアレキサンダー・フォン・ヘゲサック氏が代表を務める、NPO法人CIRECA。同氏の所有地であるボアヴュシェには、14世紀に建てられた古城があり、敷地は330ヘクタール。その広大な敷地の中、森に囲まれたところに建設予定地はあります。

 11月には、島根の大工、左官など4人の匠が出かけ、建設にあたります。約1カ月をかけ、大田市に建っていたそのままに復元し、完成後はゲストハウスとして活用される予定です。

 緑深い大田市から、一面のひまわり畑やブドウ畑の広がるフランスへ、場所が異なっても、これから100年以上建ち続けることでしょう。

 日仏国交150周年記念の今年中には、フランスの空の下で第二の人生が始まります。

(日本古民家研究会代表理事長・成相脩)

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