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安心して入居できる家づくりQ&AHOMe No.12住宅情報紙HOMeホーム

山陰中央新報発行の島根・鳥取の住宅情報紙HOMe No.12

安心して入居できる家づくりQ&A

暮らしやすい空間作りと動線への配慮

塩田 洋三氏
塩田 洋三氏

 マイホーム建設の夢がかなったものの、入居後に思いがけないトラブルが発生し、「自分が思っていた家と違う」などと困ることがある。そうならない「安心して入居できる家づくり」について、NPO法人しまね住まいづくり研究会の塩田洋三理事長(島根県立大学短期大学部教授)に聞くシリーズの第2回。テーマは「暮らしやすい空間作りと動線への配慮」。

Q1
 マイホームを建てようと思ったときは「まず、自分の住まいに対するイメージづくりから」(「ホーム」第11号)とお聞きしました。次は何を考えたらよいのでしょう。

A
 住まいは、家族が自分らしさを取り戻し仲良く楽しく暮らせるように、プライバシーとコミュニケーションのバランスが取れ、秩序立った、まとまりのある空間にしたいものです。空間は、居間や食堂、庭といった「家族空間」、夫婦の寝室や子ども部屋などの「個人空間」、台所やトイレ、洗面所などの「作業・衛生空間」の3つに分けられます。

 家族空間は住まいの中心になる空間ですから家族が利用しやすい所に、個人空間は視線や騒音の影響を受けにくい所に、また、作業・衛生空間は家族空間の近くに設けます。このような「ゾーニング」をすると、家づくりについて考えやすくなります。

 その際、必要な作業としては▽家族の夢や希望を一覧表にまとめる▽住宅本体に実際にかけられる予算と、それに応じた住宅規模・構造を想定する-などがあります。

 玄関と玄関ポーチは、その家の雰囲気や品格を決める「家の顔」ですので、道路から最も近い場所にこだわらず、アプローチを含め心豊かな設計にするとよいでしょう。

安心して入居できる家づくりQ&A(1)
暮らしを配慮したゾーニングの例

Q2
 家の中での動線(移動の経路や頻度)については、どんな配慮が必要ですか。

A
 動線は住みやすさのカギと言えます。できるだけ単純にし、異なる動線は交差させないことが重要です。ゾーニングと動線計画がしっかりできれば、効率的で合理的な空間構成の家ができます。

 炊事や洗濯などの家事動線と、その他の生活動線に大別して考え、特に生活の中心になるリビングと、ほかの部屋との間の動線は重要です。家事動線は特にシンプルで機能的にし、納戸や洗面室は通り抜けできる回遊式の動線にすると、来客中の家族にとって便利です。

Q3
 各部屋についてはどんなことを考えればよいですか。

A
 「リビング」となる居間と食堂は、人数に応じた広さが必要です。家具の配置や窓の向き、戸外とのつながりなどを考え、生活シーンに応じたいくつかの居場所をつくると、住みやすく楽しい家になります。子ども部屋は、成長に合わせ、必要に応じて仕切りや収納を考えればいいと思います。「つかず、離れず、気配がわかる」の感覚がポイントです。

 食堂が居間を兼ねる場合や、食堂と台所が一体となったダイニングキッチンの場合は、部屋全体が乱雑になりがちですので、収納や飾りの場所を確保しておくといいでしょう。洗濯室やユーティリティーなど家事労働のためのスペース確保と動線をよく考えた配置も大変重要です。和室は来客の寝室やリビング、子どもの遊び場など用途が広く一室は設けたいものです。昔のように和風の仕上げにこだわる必要はありません。

 収納は普通、床面積の10-20%を考えます。各部屋の「部分収納」と納戸などの「集中収納」をうまく組み合わせると便利です。吹き抜けは家の空間演出の花形で、家族をつなぐ大切なパイプ役です。

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