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重岡工務店HOMe No.32住宅情報紙HOMeホーム

「こだわりの家づくり」 紙上見学会 重岡工務店

明治後期の建物がレンタルスペースに再生
古さと新しさが融合した寛ぎの空間

土間から一段上がったスペースには、一面にタモの無垢材を貼り、子供が寝転んでもいいようにと床暖房を採用

重岡工務店のリノベーション

 歴史を感じる大きな梁に吹き抜けの空間。一歩足を踏み入れると、ノスタルジーと斬新さを融合したようなワクワク感に包まれる。出雲市矢尾町に完成したレンタルスペース「HANARE」だ。重岡工務店がリフォーム&リノベーション工事を手掛けた明治時代の建物は、温もりと寛ぎに包まれた新感覚の空間に生まれ変わった。

外壁にはすべて本物の焼杉板を用い、シックで重みのある雰囲気に

キッチンを建物の中心に 人が集って和める空間を

 仲間が集まったり、一緒に料理をしたりするのが好きだという施主の持田幸江さん。将来は自宅をそんな空間に、と考えていたところ、傷みが目立ってきた実家の離れと納屋の活用を父親に提案されたという。「人が住まない所にお金をかけるのはもったいないし、解体すれば草刈りが大変、と処分に悩んでいた場所が、夢を実現できる空間に変わったのです」と目を輝かせた。
 「HANARE」というネーミングは、「自分の家の延長という感覚で使ってもらえたら」という思いから。その持田さんが最もこだわったのがキッチンだ。建物の中心部で、玄関に面した最も目立つ場所にカウンターを配置。大人数でも共同作業できるようにと幅は1050㍉とかなり広めに取った。ステンレス製の機能的なカウンターが、築100年超の重みある空間に見事にマッチしている。

スタイリッシュなカウンターが築100年超の古民家空間に見事にマッチ。奥には工務店が手掛けた移動式囲炉裏

 メインキッチンの奥に、シンクや冷蔵庫、オーブンなどがあるサブキッチンを設置。片付けや下ごしらえなど、お客さんに見せたくない作業も行えるという心配りだ。
 「火を囲むと心が和み、団らんも生まれます」。北山周辺に多い針葉樹も燃やせる堅牢なタイプの薪ストーブを設置。移動式の囲炉裏も作り、火と共に人の温もりを感じられるシチュエーション作りに心を尽くした。

針葉樹も燃やせるタイプの薪ストーブ。冬は、ここから団欒が生まれそうだ

工務店が足場に使用している古材を、エントランスの看板バックにあしらった。錆びや傷などによる経年変化が何ともいえない味を生んでいる

古材を生かしつつ機能性アップ 2階は懐古的な洋空間に

 2階は明治大正期の洋館のイメージ。柱や土壁など元々の骨組みをできるだけ生かしつつ、落ち着いた緑色を基調とした花柄の壁紙やペンダントライト、工務店デザイナーによるステンドグラスなどで懐古的な洋空間を醸し出した。床は柔らかくて肌触りのいい「うづくり」仕上げの杉材。窓際にはカウンターを設け、高台からの眺めを楽しみながらグラスを傾けることもできる。
 古い建物を再生するのは簡単ではない。大工や左官を自社育成し、連綿と技術を構築してきた重岡工務店の力も大きい。元々の古い木と新しい木を融合させることで補強したりと随所に工夫を凝らした。ファイナンシャルプランナーやインテリアコーディネーターも擁し、安心して家づくりに臨めるのもうれしい。
 施主と工務店が一体となった夢の空間は、可能性をどんどん広げそうだ。

明治大正期の洋館をイメージさせる2階の空間。ステンドグラスやペンダントライトがノスタルジックな情景を生み出している

昔の骨組みをできるだけ生かしつつ、隠れた場所に断熱材を入れたり、コーティング材を塗ったりして使いやすい仕様に

DATA

敷地面積 1049.2㎡(317.93坪)
延床面積 104.72㎡(31.73坪)
構造 木造かわらぶき
用途地域 指定なし
建ぺい率 70%
容積率 200%
竣工 30年8月

家の特長(工法・材料・設備)

  • 明治後期の建物を修繕したのでは無く、今の工法などを取り入れて再生させた建物になります。
  • 見た目は昔のものを使っているように見えても壁の中や天井には十分な断熱材を入れているので見た目以上快適な空間となっています。
  • 外壁は本当に焼いた焼杉板を用いているので非常に長持ちする材料となっています。土間部分には冬場の底冷え対策として遮熱材を敷くなど見た目には分からない工夫が施してあります。

重岡工務店

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