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太陽光発電分野に活路/出荷量低迷の石州瓦業界/関東市場開拓にも力

太陽光発電分野に活路/出荷量低迷の石州瓦業界/関東市場開拓にも力
石州瓦の上に設置された太陽電池パネル。石州瓦業界では新たな分野で活路を見いだそうとする動きが出ている=江津市二 宮町

 全国的な住宅市場の低迷により、出荷量の減少に悩む島根県西部の石州瓦業界で新たな市場開拓や、異分野への参入に活路を見いだそうという動きが出ている。行政のさまざまな支援策が地元需要を押し上げるなどのプラス効果も。景気が回復基調にあるとの業況が少しずつ広がる中、地場産業死守に向けて踏ん張る業界の動きを追った。

 環境意識の高まりを背景に、瓦業界内が注目しているのが太陽光発電分野。島根県西部では石州瓦メーカー3社の製品を販売する石央瓦販売(江津市二宮町)が昨秋、石州瓦の業界としては初めて、太陽光発電の担当部署を新設した。

■事業の柱へ期待
太陽電池パネルの販売・施工を10件以上手がけ、これまでの売上高は約1800万円。年間の売上高は9千万円を目指す。太陽電池パネルに対応した平板瓦の販売も進める。

 パネル設置に独自の助成制度を設ける自治体は全国に広がっており、佐々木賢一社長は「太陽光発電は消費者の関心も高く、今後も 成長が期待できる」と事業の柱の一つにしたい考えだ。

 三州(愛知県)、淡路(兵庫県)と並ぶ3大産地の一角を占める石州瓦の出荷先は、九州地方と中国地方が全体の8割以上だ。

 2009年の出荷枚数は前年比18・1%減の約6500万枚と5年連続の前年割れ。09年は全国の新設住宅着工戸数が45年ぶりに80万戸割れするなど、全国的な住宅市場の低迷ぶりは依然出口が見えない状況。従来の販路だけで、活路を見いだすのは難しい。

 こうした中、業界関係者は全体の出荷枚数に占める割合が1%程度しかなかった関東地方を中心とした東日本市場の開拓にも力を入れている。

 昨秋からは、財団法人・島根県石央地域地場産業振興センター(江津市)が県の事業を利用して石州瓦メーカー出身者を雇用。石州瓦工業組合(江津市嘉久志町)と連携して関東地方などでセールス活動を展開している。

 関東への出荷実績がある亀谷窯業(浜田市長沢町)の亀谷克幸社長は「関東地方は三州瓦と競合する地域だが、石州瓦に詳しい人材が活動しているのは心強い」と期待。同組合の佐々木啓隆専務理事も「関東は市場規模が大きく、伸びしろもある。全国への情報発信も期待できる」と今後の市場拡大に意欲を示す。

■地元の足固めも

 石州瓦の出荷量のうち、県内販売分は2割以下だが、行政のてこ入れもあり、地元消費は増加している。

 弾みとなったのは島根県が09年度から開始した石州瓦を使った新築やリフォームへの助成制度。集計中の同年度の県内出荷枚数は前年度比で10%以上の増加になる見通しだ。佐々木専務理事は「石州瓦の評価が高まり、県外で売り込む際にもプラスになる」と話し、新市場の開拓には、地元市場の「足固め」が欠かせないとする。

 県はもちろん、島根県西部の4市も独自の助成制度で瓦の地元消費を後押しする。雇用や経済振興など地域へもたらす果実が大きいからだ。地元の支援を受けて「打って出る」姿勢が業界再興の鍵を握る。

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