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 2・22 竹島の日の向こう側 :  (4)「遺産」 真の友好築く「指針」に
「竹島の日」条例制定に伴い、発掘された竹島関係史料。領有権問題を探る上で貴重だ(いずれもコピー)
 島根県海士町の旧家・村上家。ここで昨年5月、300年余り眠っていたある古文書が、同家の48代当主、助九郎さん(66)により公表された。

 「元禄九丙子年朝鮮舟着岸一巻之覚書」と表書きされ、16枚からなる古文書は、江戸中期の1696年、鳥取藩への渡航途中、隠岐に立ち寄った朝鮮人・安龍福を取り調べた調書だった。

 実は、「竹島(韓国名・独島)の日」条例が島根県議会で昨年3月に可決される1週間前に見つけていた。

 しかし、友人の解読で、安が松島(現竹島)を江原道の子山と呼ぶ島と述べたといった趣旨の記述があることが判明。当時の朝鮮半島でこのことが定着していたら、韓国側が有利となる。

 同島の領有権問題で日本側に不利になるかもしれず、公表をちゅうちょしたと明かすが、踏み切ったのは「日韓の友好が促進される材料にしてほしい」との思いからだった。

■埋もれた史料発掘
 「竹島の日」条例の制定は、思わぬ「効果」を生んだ。島根県内で埋もれていた竹島関係史料の発掘だ。

 県が設置している学術組織・竹島問題研究会の杉原隆副座長は「中でも村上家文書は最大の収穫」とする。

 このほか、昨年7月の島根県の呼び掛けに応じ、これまでに20の個人・団体から史料や文献が寄せられた。

 現在の鬱陵島が「竹嶋」と描かれ、同島の領有権問題とも絡む江戸時代の地図「三国通覧輿地路程全図」の写しや、半世紀前に竹島で漁をした隠岐の漁民による竹島の略図など、貴重なものばかり。

 島根県隠岐の島町の会社経営橋本いせ子さん(78)は「竹島問題の解決に少しでも役に立てば」と、竹島に関する戦前の新聞スクラップを寄付した。1904年に竹島の領土編入と貸し下げを国へ要望した中井養三郎と親せき関係になるだけに、竹島への思いは深い。

 「こうした機会がなかったら出てこなかった貴重な史料ばかり」と升田優同県総務課長。

 米子市中町の旧市庁舎に開設されている山陰歴史館では、江戸時代前期に鬱陵島へ渡海した米子の商人大谷家の古文書などを展示しているが、山陰はじめ関東からも月に2、3のグループが来場。入館者は昨年度より1割増で推移しているという。

 一方、課題も浮かび上がる。

 島根県内の竹島関係史料の展示は、隠岐の島町内にある隠岐郷土館、五箇創生館、それと隠岐自然館が別々に館内の一部で行っているだけ。このため、竹島領土権確立期成同盟会は国に「竹島漁撈歴史記念館」(仮称)の設置を要望。県も広報啓発施設の整備を求めている。

 北方領土では根室市に国の交付金で「北方館」が設置されているが、竹島については国の腰は重い。

 寄せられた史料を「当面、研究・調査に利用する」という県も、その後の活用方法は描き切れていない。

■現代人の英知問う
 今回見つかった竹島に関する史料は、領土権問題を探る上で重要。その島がかつて島根の人々にとって身近な存在だったことを現代に伝える「語り部」でもあると同時に、古くから続く日韓両国の交流の歩みも示し、真の友好を築く上での「指針」ともなりうる。

 古文書公表後、韓国からマスコミが詰め掛けたという村上さん。文書を貸してほしいという依頼もあったが断った。文書が逆に軋轢(あつれき)を増幅させることになってはいけないとの思いがあった。

 貴重な過去からの「遺産」から何を学び、未来にどう生かしていくか。現代人の英知も問われている。

('06/02/15 無断転載禁止)

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