第9回連歌甲子園入選句

◎一部、添削した作品があります。ご了承ください。

 

◆課題1◆
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 すみません一つ聞いてもいいですか
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【大賞】
好きなら好きといえばいいのに
 島根中央2年 甲山 俊幸
 こういう人って、本人はすごく幸せなんでしょうね。でも、回りは大迷惑。そのことに一生気がつかなければ、すばらしい人生が送れる、のかもしれない。

【優秀賞】
ぼくってそんなにカッコイイかい
 矢上1年 松島絵莉香
 これも困った人。私の知人にも一人います。

答えるうちに財布盗られる
 松江高専2年 土江 智明
 新手のサギか。案外昔からあったテのような気もする。

いつものとおり道を教える
 兵庫・神戸工4年 大上 慎司
 よほど迷いやすい街か。でも、聞かれやすい人というのもいるようです。

テスト中です静かにしなさい
 米子東1年 長谷川恵理
 だれに、なにを聞こうとしたんでしょうね。まさか、隣の生徒に答を?

二位を目指して二位になれるか
 出雲工1年 森櫻 真大
 事業仕分け。ムダをなくすのはいいけれど、やりすぎだという批判も。

幼稚園児のリアルままごと
 松江商2年 田部  舞
 「リアル鬼ごっこ」ならぬ「リアルままごと」。なんだか、リアルすぎる。

池上彰はなんでも答える
 大東3年 樋野 恵理
 政治なら政治の素人がおそるおそる尋ねると、前句の言いかたになる。

あなたの斧の色は何色
 開星2年 太田 光治
 うっかり「金色」なんて答えると、とんでもないことになる怖い質問。

父さんのアレ分かる母さん
 吉賀3年 小濱今日子
 この句、なかなかナニがよろしい。ことばづかいがアレですから。

その時間なら家にいました
 松江商2年 井原 奈緒
 「証人はいますか」と次に来るのが、ドラマの定番。

 

◆課題2◆
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  君と僕との思い出作ろう
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【大賞】
少しだけ吊り橋効果ねらいます

 松江高専2年 高橋さえか
 興奮状態にある人は自分が恋愛しているという錯覚を起こす、という吊(つ)り橋理論。でも、それがほんとの恋愛に発展したとしても、長続きしない、とも言われています。

【優秀賞】
いいかげんやめてくださいストーカー
 大東1年 小山真梨乃
 勝手に好きになられるのも困るが、こちらも好きと誤解されていると、もっと迷惑。

わんこそばどっちが多く食べられる
 情報科学2年 角森みゆき
 きれいな前句を大食いの話に転ずるとは…。しかし、ま、思い出には残るでしょう。

夏祭いか焼きわたあめかき氷
 大社佐田3年 藤江 麻奈
 これも、食べ物ばかりズラズラ。色気より食い気。

体育祭修学旅行文化祭
 出雲工2年 加藤 聖也
 続いて、名詞ばかり並べる手法。ついでに、漢字ばかり並んだ。

先生とマンツーマンの夏期補習
 出雲工1年 兼折 知弘
 金八先生か、はたまた? いずれにしても、熱血先生。

アハハハハそれってなにかの冗談かい
 江津工1年 今田明日香
 ことばづかいからすると、誘われたほうも男らしい。アハハハハと笑われるのは当然?

サイレンとともに始まる熱い夏
 三重・津田学園3年 野沢 敬介
 言わずと知れた甲子園。連歌甲子園、じゃないですよね。

お互いに手話で喧嘩の仲だけど
 神奈川・平塚養護1年 大家  涼
 心置きなく喧嘩(けんか)ができるって、最高です!

そのセリフ言われて私ひきました
 松江商3年 黒川 弘海
 「ひく」という流行語をうまく取り込んだ、若者ならではの句作り。

目が覚めて王子が消えて父がいて
 横田1年 荒金 璃子
 もうひとつ「て」がつけば、はて、どんなことになるのやら。

2017年5月13日 無断転載禁止

こども新聞