第14回連歌甲子園

 全国の高校生と高専生が参加する「第14回全国高校連歌選手権大会(連歌甲子園)」(山陰中央新報社主催)は、課題の二つの前句(まえく)に対して各地から1786点の付句(つけく)が寄せられ、大賞2点と優秀賞20点が決まった。

 大賞に輝いたのは、課題1「幼稚園から仲よしの君と僕」が情報科学高校1年の松田彩花さんの「昔はまたね今はおかえり」、課題2「楽しみながらできるスマ勉」は出雲農林高校2年の柳樂大空さんの「とかいって親をダマしたオレ天才」。

 連歌甲子園は山陰中央新報文化面に連載中の「レッツ連歌」の高校、高専生版。選者で島根大名誉教授の下房桃菴さんら7人の島根大連歌サークル「やみつくば会」が審査した。入賞者には記念の図書カード(大賞5千円、優秀賞2千円)を贈る 。
 
<総評>アイデアよりも表現大事
 「幼稚園から仲よし…」という前句からは、やがて恋人どうしになったとか、ついには結婚しただとか、そういう連想が自然に浮かびます。といって、それをそのまま句にしたのでは、入選はおぼつかない。同じことを考える仲間はいっぱいいるわけで。

 課題1の大賞句は、「昔」と「今」、「またね」と「おかえり」という対照的なことばを組み合わせて、幼なじみのしあわせ夫婦をうまく表現しています。文学というのは、アイデアよりも表現のしかたのほうが、ずっと大事なものなのですね。  明治生まれの私の祖母は、若きころのはやり歌を、よく口ずさんでおりました。

 〽英語で文(ふみ)書く親の前

  親は勉強(べんきょ)すと言(ゆ)て褒める

 「文」というのは「恋文」、つまりラブレターのこと。学校で英語教育が始まったばかりのころの世相を反映したザレ歌ですね。スマホ全盛の現代とは隔世の感があります。もっとも、手口は変わっても、親をダマす子どもは、いつの世にも絶えません。

 課題2の「天才」君にしてからが、遠からずダマされる側に回る日が、間違いなく来るに違いありません。それが、巡り合わせというものです。  (下房 桃菴)

2017年5月13日 無断転載禁止

こども新聞