(12)アナグマ 顔に似合わぬうなり声

 早朝、松江市の丘陵地帯にある民家で、飼い犬にほえ立てられ、納屋の隅で縮こまっているアナグマがいると聞き、駆けつけた。犬を別の場所に連れていき、アナグマがのそのそと前庭に姿を現したところを撮影した。

 雄のアナグマだった。クマと名が付くが、クマ科ではなくイタチ科で、体長は六〇センチ、尾の長さは一一センチから二〇センチ。

 ややがに股(また)でずんぐりした体つきがクマに似ていることから、この名が付いたと言われる。国内に広く生息する。

 丈夫な前足と、長く鋭いつめで、地中に巨大な巣穴を掘るという。

 この時期のアナグマは脂肪分が落ち、ほっそりしている。追いつめられるとうなり声を上げ、威嚇するという。顔はかわいらしいが、やはりたくましい野生動物だ。くるっと振り向き、逆光で体毛がキラキラと光った。素早くシャッターを切った。(写真と文は報道部・小滝達也)
民家の前庭に現れたアナグマ。逆光に体毛がキラキラと輝いた=松江市西長江町

2004年8月17日 無断転載禁止