(13)ユリカモメ スマートでなかなか”男前”

 「水の都」松江を代表する宍道湖や大橋川に、冬の渡り鳥ユリカモメが姿を見せ始めた。羽で風を切りながら滑るように舞い、初冬の透き通った青空と鮮やかなコントラストを描く。

 チドリ目カモメ科の水鳥で、大きさは30センチ余り。ウミネコより一回り小さめ。一見、純白のようだが、羽と顔の一部は黒い。くちばしと足がオレンジ色なので、他のカモメなどと見分けやすい。

 遠くシベリア中北部などで繁殖し、越冬のため群れでやって来る。川面に浮かぶ小舟や沖合でのんびりと日なたぼっこし、長旅の疲れを癒やす。

 スマートな姿に似合わず、欲張り?な性格。パンくずを持った人が現れると、目ざとく見つけて「ぎゃー、ぎゃー」と鳴いておねだり。投げると、いとも簡単に空中でキャッチ。おこぼれに預かるカモから強引に餌を奪う。なかなかすばしっこい。

 平安時代の歌人で、美男子の代名詞になっている在原業平(ありわらのなりひら)が歌で詠んだ「みやこどり」は、実はユリカモメのこととか。よく見るとなかなかの”男前”である。
 (報道部・小滝達也)
澄み切った青空をバックに、群れながら戯れるユリカモメ。山陰に冬の訪れを告げる=松江市・大橋川

2004年11月9日 無断転載禁止