(14)オシドリ 自慢の銀杏羽で雌に求愛

 師走の午後。川面を吹き抜ける寒風に乗って、オシドリの一群が舞い降りる。中州の浅瀬に陣取ると、一羽の雄がポーズを披露するように羽を広げ、自慢の銀杏(いちょう)羽を見せつけた。

 鳥取県日野町根雨の日野川は、オシドリの集団越冬地で知られる。その数ざっと八百羽。

 「近年は、百羽ずつ増えているんですよ」

 全国各地から届く好物のドングリで餌付けしている地元愛鳥グループの人たちが言う。

 カモ目カモ科に分類され、漢字では「鴛鴦(おしどり)」と書く。鴛鴦は「えんおう」とも読み、その契りは「夫婦仲むつまじい」ことの例えに用いられる。

 そう言えば、日野川のオシドリもあでやかな雄と、地味な雌が絶えず一緒。観察小屋から求愛行動をのぞき見るのも、どこかはばかれるような気がしてくるから面白い。

 鳥取県の県鳥で、日野町の町鳥でもあるオシドリ。国際自然保護連合のレッドリストや、環境省のレッドデータブックに載っており、その保護活動がより重要になっている。
  (報道部・小滝達也)
寒風に乗って舞い降りた中州で、羽を広げ自慢の銀杏羽を見せつけるオシドリの雄=鳥取県日野町根雨の日野川

2004年12月21日 無断転載禁止