4月の重大ニュース

▽税総額表示や大学法人化スタート
 新年度を迎えた1日、生活をめぐるさまざまな制度が変わり、新しい組織が発足した。消費税が税込みの値段で示す総額表示方式に変更され、島根、鳥取両県の小売店でも、税込み価格の値札の付いた商品が並んだ。島根大、鳥取大が法人化され、島根大に大学院法務研究科(山陰法科大学院)が開設された。
 山陰法科大学院は、山陰地方唯一の法曹の新養成機関。1期生33人が入学。弁護士過疎に悩む山陰の司法環境の改善に期待がかかる。法科大学院は法曹の質、量の改善を目指す司法制度改革の一環として導入、全国の大学68校に設置された。修了者は2006年から始まる新司法試験の受験資格を得る。

▽イラクで3邦人が人質
 治安情勢が悪化したイラクで日本人3人が武装グループによって拉致された。カタールの衛星テレビ、アルジャジーラは8日午後、「サラヤ・ムジャヒディン(戦士旅団)」と名乗る組織が人質3人の様子を映したビデオテープを放映した。「自衛隊が3日以内にイラクから撤退しなければ3人を殺害する」とのグループの要求を伝えた。
 日本政府は3人の即時解放を求めるとともに、自衛隊については撤退しない方針を明らかにした。
 拘束されたのは、劣化ウラン弾の廃絶などを訴える団体の代表を務めるフリーライター今井紀明さん(18)=札幌市西区、イラクで薬物中毒の子供たちを支援していたボランティア活動家の高遠菜穂子さん(34)=北海道千歳市、宮崎県出身のフォトジャーナリスト郡山総一郎さん(32)=東京都杉並区。
 小泉純一郎首相は9日の閣議で「無辜(むこ)の邦人の拘束は許し難い行為であり、正確な情報把握に努め一刻も早い解放へ全力を挙げる」と述べ、閣僚が協力して取り組むよう指示。福田康夫官房長官を本部長とする「在イラク邦人人質事件対策本部」の初会合を開き、川口順子外相が拘束場所の特定を含め米国や連合国暫定当局(CPA)に情報提供を要請したことや、逢沢一郎外務副大臣を首相特使としてヨルダンに派遣し現地対応の態勢づくりを急ぐ方針を説明した。

▽人質の3邦人解放
 イラクで武装グループに拉致され、人質となっていたフリーライター今井紀明さん(18)ら3人が15日、解放された。自衛隊のイラク撤退を求め、日本人を拘束するという前例のない事件は、発覚から7日ぶり3人解放にこぎ着けた。イスラム聖職者協会が強い解放支援に動いて最悪の事態を免れた。
 3人は拘束時のストレスなどから体調を崩し、「自己責任バッシング」が日本国内で高まったこともあり、帰国後の会見を取りやめ、19日に帰郷して静養した。

▽新たに2人が行方不明
 イラクのバグダッド郊外で14日、「日本人ジャーナリストら2人が連れ去られた」との情報がイラクの友人から電子メールで届いた。行方不明になったのはフリージャーナリストの安田純平さん(30)=埼玉県入間市=と、NGOメンバー渡辺修孝さん(36)=栃木県足利市出身。
 2人は取材のためバグダッド郊外の街道を車で走行中、イスラム教スンニ派の武装グループに拘束されていた。17日午前(日本時間同日午後4時)、イスラム聖職者協会の仲介を受け、バグダッドで3日ぶり無事解放、日本大使館に保護された。イラクでは外国人を狙った人質拉致事件が続発し、18カ国50人以上が拘束され、イタリア人の人質1人が殺害された。

▽韓国総選挙で与党圧勝
 15日に投票が行われた韓国総選挙は16日朝までに開票が終了、与党ウリ党が全299議席の過半数の152を獲得して圧勝、野党ハンナラ党は121と改選前より16議席減らし敗北した。韓国総選挙で与党が過半数を得たのは1985年以来19年ぶり。
 今回、比例区に立候補して10選に挑戦した自民連総裁の金鍾泌元首相が落選。金大中前大統領、金泳三元大統領も引退しており、「三金時代」に完全に幕が下ろされた。当選者のうち190人近くが新人で大幅に世代交代が進み、女性も39人が当選した。
 鳥取市を中心とする鳥取県東部の大型合併の是非を問う気高町の住民投票が18日投開票され、合併賛成が4045票と反対の1716票を上回った。智頭町では25日に同様の住民投票があり、同じく合併賛成票が反対票を190票上回った。

▽気高、智頭両町は合意賛成
 鳥取市を中心とする大型合併は、当初単独町制を目指していたものの町財政への不安から方針転換を望んだ智頭町を含む10市町村で構成され、人口が21万人を超え、特例市の条件を備えた。

▽北朝鮮で列車事故 死者161人
 中国国境に近い北朝鮮西部の竜川(リョンチョン)駅で22日、列車に積まれていたダイナマイトの爆発事故が発生。国連関係者は「死者が161人、負傷者1300人を超え、約300人が危険な状態にある」と発表。半径5キロ以内の建物の40%が破壊され、民家約1850戸と小学校など公共施設が壊れた。飲料水や食料の不足が深刻と伝えられ、中国、韓国、米国、ロシアなど世界各国が続々と支援に動き、日本政府も10万ドル相当の緊急医療物資援助を決めた。

▽衆院3補選 自民圧勝
 夏の参院選の前哨戦と位置付けられる衆院統一補選が25日、埼玉8区、広島5区、鹿児島5区の3選挙区で投開票され、自民党が3選挙区すべてで勝利した。
 与党にとっては国会審議中の年金制度改革関連法案の採決に向けて弾みをつけ、対立候補を擁立した民主党にとっては手痛い敗北。小泉政権にとってはイラク情勢など中間評価の意味合いがあったが、投票率は3選挙区とも過去最低となり、有権者の審判は参院選に持ち越された。

▽元社会保険長官ら贈収賄で逮捕
 中央社会保険医療協議会で診療報酬改定など歯科医師に有利な発言を依頼され、日本歯科医師会(日歯)側から計330万円のわいろを受け取ったとして、東京地検特捜部は14日、収賄容疑で協議会元委員の元社会保険庁長官、下村健容疑者(73)、連合副会長の加藤勝敏容疑者(59)の2人と、贈賄容疑で日歯会長の臼田貞夫容疑者(73)ら5人を逮捕した。
 特捜部は今年2月、日歯の政治団体、日本歯科医師連盟(日歯連)が国会議員側への政治献金の一部を収支報告書に記載していなかったとして、政治資金規正法違反(虚偽記載)容疑で日歯や日歯連などを家宅捜索、関係者の事情聴取を進めていた。

2004年4月30日 無断転載禁止

こども新聞