7、8月の重大ニュース

▽自民後退、民主は躍進
 第20回参院選は7月11日投開票された。自民党は選挙区、比例代表とも苦戦し49議席にとどまり、勝敗ラインの改選51議席を確保できなかった。民主党は、改選38議席から大躍進、50を獲得して自民を上回り改選第一党となった。公明党は改選の10から11、共産党は15から4、社民党は改選維持の2となり、「二大政党」の流れが加速した。二大争点となった年金、イラク多国籍軍への自衛隊参加問題、小泉首相の政治手法への批判が直撃した形。投票率は、選挙区56・57%で前回より微増。比例代表の各党獲得議席は、民主19、自民15、公明8、共産4、社民2。共産、社民両党は選挙区で獲得議席がなく、無所属の鈴木宗男、辻元清美両元衆院議員は落選した。

▽青木氏が4選
 島根選挙区(改選数1)は、自民現職で公明が推薦した青木幹雄氏(70)が全59市町村で得票数トップを奪うなど、25万票を超え、余裕の4選を果たした。
 鳥取選挙区は自民党現職の田村耕太郎氏(40)が安定した強さを見せ、2002年の参院補選に続き2回目の当選。

▽アテネ五輪、日本金ラッシュ
 アテネ五輪は8月13日(日本時間14日未明)、生誕の地ギリシャのアテネで開幕。競泳男子平泳ぎで北島康介=日体大、東京SC=が100メートルと200メートルで金メダルを獲得、平泳ぎ2冠を達成。競泳日本選手としては史上初めて1大会個人2種目制覇を果たした。体操男子日本は、男子団体総合で28年ぶりに金メダルを獲得。
 お家芸の柔道もメダルラッシュとなり、女子48キロ級で谷亮子=トヨタ自動車=が連覇、男子60キロ級で柔道史上初の3連覇に挑んだ野村忠宏=ミキハウス=がともに金メダルスタート。男子66キロ級の内柴正人=旭化成=、100キロ超級の鈴木桂治=平成管財=も金を獲得。女子63キロ級の谷本歩美=コマツ=、70キロ級の上野雅恵=三井住友海上=、78キロ級の阿武教子=警視庁=、78キロ超級の塚田真希=綜合警備保障=と金メダルを次々とった。競泳女子800メートル自由形で柴田亜衣=鹿屋体大=が自由形で日本初の金。陸上女子マラソンで野口みずき=グローバリー=が2時間26分20秒で1位となり、前回シドニーの高橋尚子に続く日本選手の五輪連覇を飾った。初種目となった女子レスリングは全4階級でメダルを獲得。日本の総メダル数は金16個、銀9個、銅12個の計37個。1984年ロサンゼルス大会の32個を上回り史上最多となった。

▽美浜原発、蒸気噴出5人死亡
 福井県美浜町丹生の関西電力美浜原発3号機(加圧水型)のタービン建屋内で8月9日午後3時半ごろ蒸気漏れ事故が発生し、下請け会社の従業員5人が死亡、6人が負傷した。国内の原発で運転中に複数の人が死亡する事故が起きたのは初めて。
 破損によって蒸気が噴出した冷却水配管は、本来点検すべき個所だったが、関西電力のミスで点検対象から漏れていた。下請け会社が、管の内側が削れる減肉がおきやすいと指摘したが、事故まで約9カ月にわたり放置されていた。経済産業省原子力安全・保安院は同様の原発を持つ電力4社に検査を指示。点検リストから漏れて、肉厚が管理されていなかった配管は関西電力の6基16カ所となり、高浜3号機など運転が停止された。

▽再生機構が瓦業界支援
 産業再生機構は7月13日、瓦販売のアメックス協販(江津市都野津町)などグループ13社を支援することを決定した。瓦製造や研究開発会社など8社をアメックス協販に吸収合併し、原料粘土の配合を手掛ける協同組合カオリンを株式会社カオリンに組織変更。来年2月から新生アメックス協販と新生カオリンを中心に据えた4社体制に再編する。

▽UFJ、三菱東京統合へ
 UFJホールディングスは7月14日臨時取締役会を開き、三菱東京フィナンシャル・グループと経営統合に向けた交渉に入る方針を決めた。3期連続赤字のUFJは、不良債権削減や収益力強化など経営立て直しへ多くの課題を抱えており、単独での生き残りは難しいと判断した。両グループを合わせた総資産は約190兆円。
 住友信託銀行は信託売却の独占交渉権の法的拘束力があるとして信託部門の交渉差し止めを求めて提訴。東京地裁は交渉を禁じる仮処分命令を出したが、8月11日に東京高裁はUFJの抗告を認めて交渉禁止を取り消す決定をした。

▽島根主会場に中国04総体
 島根県を主会場に中国04総体(インターハイ)が8月1日、出雲市と大社町にまたがる県立浜山公園陸上競技場で総合開会式を開き、28競技にわたる高校スポーツ界最大の大会が開幕。島根では20市町村で14競技、鳥取では2市で3競技があった。総合開会式は皇太子さまを迎え、約1万6000人が参加した。
 12日の卓球女子シングルスで高斉(出雲西)が優勝し、鳥取西も弓道で優勝。ホッケーでは横田男子が準優勝、陸上女子7種競技で浅津このみ(出雲北陵)3位、水球で由良育英が3位など健闘した。

▽曽我さん一家再会
 北朝鮮による拉致被害者曽我ひとみさん(45)と夫ジェンキンスさん(64)、長女美花さん(21)、二女ブリンダさん(18)の一家4人は7月9日夕、1年9カ月ぶりにインドネシアで再会した。一家は18日夕、日本政府のチャーター機で羽田空港に帰国・来日した。夫ジェンキンスさんは病気治療のため東京都内の病院に直ちに入院。ジェンキンスさんは、在韓米軍から脱走したとされる1965年に脱走など4つの罪で米国側から訴追されていたことが分かった。政府は、司法取引による刑の軽減を図る方向で米国側と協議した。
 曽我ひとみさんと娘2人は8月23日東京を離れ、新潟市から高速船で郷里の新潟県佐渡市に到着した。入院中の父茂さん(72)を見舞うための一時帰郷。
 北朝鮮の拉致問題などをめぐる日朝実務者協議は8月11、12日の2日間行われたが、横田めぐみさんら安否不明の拉致被害者10人の消息に関して、訂正・修正を含め新たな情報はなかった。政府は8月5日、北朝鮮に対し国際機関を通じ12万5000トン(約4000万ドル)の食糧支援と約700万ドル相当の医薬品などの人道支援を行うことを決めた。支援の総額は約52億2000万円。

2004年9月1日 無断転載禁止

こども新聞