(20)イタチ 農道横切る突然の珍客

 野鳥観察のポイントとして知られる宍道湖西岸・斐伊川河口付近。羽ばたく鳥たちだけでなく、地面を駆け回る動物たちも生息する自然観察フィールドだ。

 一昨年九月下旬、天然記念物・マガンの第一陣を撮影しようと北側堤防で600ミリレンズ装着のカメラを一脚で固定、稲刈りの終わった水田を観察していた。 

 待てども現れない「主役」に、ぼんやり天を仰いでいると、背後で「ガサ、ガサッ」と葉が擦れる音が。とっさにカメラを向けると、西日に照らし出された茶褐色の動物一匹が農道を横切る姿があった。

 スポーツの一シーンを撮影するように手動のフォーカスリングを回し、三こま連写。辛うじてフレームに収まった動物はイタチだった。

 日本(本土)には在来種のニホンイタチだけではなく、かつて国内では対馬だけに生息していたチョウセンイタチという外来種もいる。

 後者は毛皮養殖用として海を渡り、自然繁殖。写真の主はどちらか分からないが、河口は餌も豊富で生息しやすいところであることは間違いない。

(報道部・松本稔史)

草むらから現れ、農道を横切るイタチ=出雲市出島町

2005年5月3日 無断転載禁止