7、8月の重大ニュース

 参院の郵政法案否決で衆院解散
 小泉政権の最重要課題の郵政民営化関連法案は8月8日午後の参院本会議で、自民党から多数の造反者が出て、否決された。小泉純一郎首相は直後の自民党役員会で、衆院解散・総選挙に踏み切る意向を表明。2003年11月以来となる衆院選について、8月30日公示、9月11日投票の日程を決めた。首相は法案反対者を公認しない方針を示し、対抗の公認候補を「刺客」として擁立、事実上の分裂選挙に突入した。参院本会議の投票結果は、賛成108票、反対125票だった。自民党からの反対者は22人、欠席・棄権は8人に上った。

 衆院本会議は7月5日午後、郵政民営化関連法案を採決し、賛成233票、反対228票の小差で可決した。自民党から37人が反対票を投じたほか、欠席・棄権も14人に上り、計51人が造反した。

 郵政反対派が新党相次ぎ結成
 郵政民営化関連法案に反対して非公認となった亀井静香元自民党政調会長、綿貫民輔元衆院議長らは8月17日午後、「国民新党」結成を発表した。代表には綿貫氏、幹事長には島根2区から出馬を予定する亀井久興元国土庁長官が就任した。参加メンバーは計5人。

 同じく反対票を投じた小林興起前自民党衆院議員ら4人と田中康夫長野県知事は8月21日、新党「日本(にっぽん)」を結成すると発表した。代表は田中氏が就任、知事職を続け、衆院選には出馬しない。選挙後に国民新党との連携を示唆した。
 ロンドンでテロ56人が死亡
 ロンドン中心部が標的となった同時テロが、通勤時間帯の7月7日午前8時50分(日本時間同日午後4時50分)ごろ発生した。金融街シティー近くの地下鉄の3カ所とバスを爆破。56人が犠牲となり、負傷者は700人を超えた。

 犯行は主要国(G8)首脳会議(グレンイーグルズ・サミット)に合わせ、イラク戦争などに積極的に参戦した英国に対して仕掛けられた国際テロ組織アルカイダ系の大規模な報復テロとみられる。 さらに7月21日午後零時半(日本時間同8時半)ごろ、ロンドン中心部の地下鉄ウォレンストリート駅付近で小規模の爆発があり、1人が負傷。ほぼ同時に、他の地下鉄2駅とバスでも爆発や爆発未遂事件があった。7月29日、21日の事件の実行犯とされる4人が国内とイタリアで逮捕された。また、1人が容疑者として誤認され、射殺された。

 世界遺産に石見銀山遺跡を推薦へ
 文化庁は7月15日、国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界遺産として、島根県の大田市と仁摩町、温泉津町にまたがる石見銀山遺跡を推薦することを決め、文化審議会文化財分科会の了承を得た。9月末までにユネスコに推薦書を提出する。2007年6月ごろの世界遺産登録を目指す。

 石見銀山遺跡は、中世から近代まで400年の歴史をもつ世界有数の銀鉱山遺跡。国内の世界遺産登録は、10件の文化遺産と2件の自然遺産が登録、14日に新たに知床の自然遺産登録が決定した。

 道路公団副総裁を逮捕
 日本道路公団発注の鋼鉄製架橋工事をめぐる談合事件で、東京地検特捜部は7月25日、同公団副総裁の内田道雄容疑者(60)を独占禁止法違反の幇助(ほうじょ)と背任の疑いで逮捕した。OBの天下りによって公団と結びついた業界側が談合を繰り返していた実態が判明し、新たに公団首脳が刑事責任を問われる「官製談合」に発展した。

 内田副総裁は「技師長」を務めていた04年5月、業界の談合の仕切り役だった横河ブリッジ元顧問で公団元理事の神田創造(そうぞう)容疑者(70)=7月12日、同法違反容疑で逮捕=から依頼を受け、約98億円で一括発注を決めていた「第2東名高速道路富士高架橋工事」の分割発注を指示。公団に少なくとも約5000万円の余分な支払いをさせて損害を与えた疑い。メーカー側担当者4人も独占禁止法違反(不当な取引制限)容疑で7月12日に逮捕。

 シャトル打ち上げ
 米航空宇宙局(NASA)は米東部夏時間の7月26日午前10時39分(日本時間同日午後11時39分)、日本人飛行士野口聡一さん(40)ら7人が搭乗するスペースシャトル「ディスカバリー」をフロリダ州のケネディ宇宙センターから打ち上げた。2003年2月のコロンビア空中分解事故から約2年半ぶりの打ち上げは成功した。

 ディスカバリーは14日間飛行し、コロンビア事故後にNASAが全力を傾けた安全対策が有効かどうかを調べ、無事帰還した。野口さんはシャトルから分離された外部燃料タンクをビデオ撮影するなど、3日間にわたる船外活動を行った。NASAは、外部燃料タンクの断熱材がはがれ落ちたため、「問題が解決するまでスペースシャトルの打ち上げは来年3月まで凍結する」と発表した。

 6カ国協議が難航
 北朝鮮の核問題をめぐる6カ国協議が7月26日に北京で開会した。1年1カ月ぶりに開かれた第4回協議は、核の平和利用について米国と北朝鮮の対立が解けず、2週間近いマラソン折衝が続いた。共同文書の合意に向けて4次にわたる草案を議長国の中国が提示するなど懸命の調整作業が試みられたが、米朝間の溝は埋まらず、8月7日に休会となった。日本の拉致問題解決に向けた北朝鮮側の回答は引き出せなかった。

 夏の甲子園、山陰勢は初戦敗退
 第87回全国高校軟式野球選手権大会は8月6日に甲子園で開幕。山陰勢は第4日の第4試合で2年ぶり7度目の島根県代表、江の川が静清工業(静岡代表)と対戦し、5―8で惜敗。12年ぶり22度目となった鳥取県代表の鳥取西は第6日の2回戦第4試合で銚子商(千葉代表)と対戦し、1―7で敗れて初戦突破はならなかった。決勝は南北海道代表の駒大苫小牧が京都外大西を5―3で退け、57年ぶり、史上6校目の夏連覇を達成。

 宮城県南部で震度6弱
 8月16日午前11時46分ごろ、宮城県沖を震源とする大きな地震があった。宮城県南部の川崎町で震度6弱、岩手県、仙台市などで震度5強を記録した。震源地は牡鹿半島の東南東80キロ付近で、震源の深さは約42キロ。地震の規模はマグニチュード(M)7・2と推定。

 仙台市泉区で屋内プールの天井が落下し、26人が負傷。福島など5都県で計93人が負傷した。JR東日本の東北新幹線で送電がストップし、列車14本が立ち往生、全線で運転を見合わせ10万人以上の足が乱れた。家屋被害は一部損壊を含め600戸を超えた。

2005年8月30日 無断転載禁止

こども新聞