第6回島根県NIEセミナー 実践報告

桧山小学校の松浦和之教諭
 出雲市立桧山小学校 松浦和之教諭(日本新聞教育文化財団NIEアドバイザー)
  記事のスクラップ活動 教科書にない今を感じて


 5年生のクラスで取り組む記事のスクラップ活動をしている。

 活動の狙いは▽教科書では体感できない今を感じること▽自分の考えを持ち、表現する力を育成すること。

 取り組む学年は、定期的に切り抜くことが期待できる小学5年生ごろが適当。低学年では気に入った写真の切り抜き、中学年は記事の読み聞かせやお気に入りの記事の切り抜きを通して、スクラップ活動の基礎を育てることができる。

 児童は毎週1回、宿題として新聞記事を切り抜いて用紙に張り、その記事を選んだ理由や感想を書き込む。

 空き缶積み上げ大会の記事を切り抜いた児童の提案で、学級でも大会を実施するなど、新聞記事を学校での活動に生かし、学級便りに新聞記事を載せ、親子で意見交換する機会も設定した。

 新聞記事を実生活に生かし、根付かせる取り組みの積み重ねで、最初は面倒くさがっていた児童が、自分で新聞を読み、役立つ記事を自然と楽しんで切り抜くようになった。

 読めと強要するのではなく、新聞っていいな、役立つんだなという実感が生涯学習につながると思う。

 雲南市立吉田中学校 松浦宏道教諭
吉田中学校の松浦宏道教諭
  記者招き職業観を聞く 生き方を問い直し視野広げる契機に


 「生き方学習」をテーマにした3年生の総合的な学習の時間で、「職業人として考える-新聞記者の仕事を通して」と題し、3人の記者に話をしてもらった。

 事前に生徒が提出した質問を基に▽新聞ができるまで▽記者の仕事▽伝えることとは-の3つのテーマで構成した。

 新聞製作について、記者が取材から見出しの付け方、記事の価値判断などを説明し、新聞が手元に届くまでに多くの作業や人の手がかかっていることを学んだ。

 仕事については、記者がこの仕事を目指した動機ややりがい、苦労や喜びなど経験談を披露。「伝えること」については、時代を記録し、世の中に伝え続けるために、さまざまな工夫や苦労があることを伝えた。

 記者の話を聞くことで、生徒に職業への使命感と責任感が伝わり、後に実施した職場体験学習にも生かされた。生徒からは「ゆとりを持ち、本当にやりたいことをやりたい」「どんな仕事にもつらいこと、うれしいことの両方があると思った」などの声が上がった。生徒たちが今後の生き方を問い直し、広い視野を持つきっかけになったと思う。

2006年1月2日 無断転載禁止

こども新聞