石見銀山公開講座で脇田氏が講演

世界遺産にふさわしい石見銀山遺跡の価値を解説する城西国際大学客員教授の脇田晴子さん
 来夏、世界遺産に登録される石見銀山遺跡の魅力を伝える石見銀山体験講座の一般公開講座が18日、大田市のサンレディー大田で開かれた。城西国際大学客員教授の脇田晴子さんが、石見銀山ではぐくまれた技術が日本の金銀山の生産革命と繁栄をもたらしたと位置付け、世界遺産にふさわしい価値を分かりやすく解説した。

 脇田さんは日本中世史を研究し、県の石見銀山歴史文献調査団長を務め、遺産登録に向けた同遺跡の価値証明に貢献。公開講座は全国各地の大学生や大学院生、市民ら50人が聴講した。

 「石見銀山と能―二つの世界遺産」と題して講演した脇田さんは、銀山を発見した博多の豪商・神谷寿禎が戦国時代後期、国内で初めて銀製錬のハイテク・灰吹き法を石見銀山に導入した史実を重視。灰吹き法が佐渡や生野などに急速に広がり「日本が金銀わき出ずる国となり、石見銀山が先駆けをなした意義が大きい」と強調した。

 さらに、銀の島・日本を目指しポルトガル人が来航した際に伝わった鉄砲が、戦国武将の戦を加速させ「豊臣秀吉による統一国家ができ、鉄砲が戦乱の世を終息させた」と、石見銀が引き金となった歴史の展開を解説。

 銀山に残る謡曲を基にした能楽「石見銀山」について「世界遺産に登録されれば、うれしいとの祝意を込めた」と述べ、「登録をさまざまな地域文化の継承発展につなげてほしい」と期待した。


2006年9月18日 無断転載禁止