石見銀山遺跡の整備検討委員会が初会合

大田市の担当職員から説明を受け、石見銀山遺跡の整備活用事業を検討する委員ら
 来夏の世界遺産登録を目指す石見銀山遺跡の整備検討委員会の初会合が26日、大田市大田町の市役所であった。委員長に東北芸術工科大芸術学部の田中哲雄教授(遺跡整備)を選んだほか、来訪者が同遺跡の価値を学ぶ上でのモデルコースの設定や、危険個所を明示し安全に見学できる工夫などを市に助言した。

 同委員会は、建築史や考古学の研究者、地元代表の委員ら10人で構成。遺産登録を視野に、大田市が本年度から2010年度まで5カ年で進める遺跡整備の在り方を協議し、提言する。

 はじめに同市石見銀山課の職員が全体計画などを説明。本年度は銀山最大の坑道・大久保間歩の入り口崩落部を除去し安全対策を図るほか、公開中の龍源寺間歩でバリアフリーに対応し車いすでも見学できるよう整備する、とした。明治5(1872)年の地震で中央窟が崩落した羅漢寺五百羅漢では、危険性を調査する計画を示した。

 委員からは、大久保間歩は限定公開とし、坑道内を保全するために、温度や湿度の環境調査と、コウモリなど生態系調査の必要性が提起された。仙の山の山中には立て坑があり、危険個所を示す取り組みも求められた。

 終了後、田中委員長は「石見銀山は時代に応じた銀の採掘技術の変遷などが追え面白い」と評価する半面「難しい遺跡でもあり、丁寧な案内や優しい説明を工夫することが大切」と述べた。

2006年9月26日 無断転載禁止