「芋代官」ゆかりのサツマイモを収穫 美郷で大田市民ら

サツマイモを収穫する親子連れ=島根県美郷町、大邑国営農地開発地
 「芋代官」の名で敬愛された石見代官・井戸平左衛門が江戸中期、石見銀山領に導入したとされるサツマイモが島根県美郷町の大邑国営農地開発地で収穫期を迎え、十四日、大田市で地産地消に取り組む婦人グループや家族連れらが掘り出した。芋は種芋とし、数年かけて収量を増やし、和菓子やジャムなど大田の特産品作りに活用する。

 同市では、食品加工メーカーなどが石見銀山遺跡の世界遺産登録に伴う特産品開発を模索。井戸代官が大飢饉(ききん)の際、薩摩から導入したという「花魁(おいらん)」と「太白(たいはく)」二品種が茨城県つくば市の研究機関に保存されており、大邑地区営農推進協議会が苗を取り寄せ、六月に植え付けた。

 快晴に恵まれたこの日は、大田商工会議所や県、市の職員ら六十人が、三アールの畑でスコップやくわを使い、芋を傷つけないよう丁寧に掘り出した。収穫した「花魁」と「太白」各二十キロは種芋に。その他の「金時」二百五十キロは、参加者に配られ各家庭で賞味される。

 同市内で食品加工会社を経営する勝部邦彦さん(51)は「特産品開発で芋代官の物語は魅力がある。花魁などを使ったジャムや芋がゆに取り組みたい」と話した。


2006年10月15日 無断転載禁止