石見銀山遺跡で現地調査始まる

大田市や島根県の職員から石見銀山遺跡について説明を受けるダンカン・マーシャル氏=大田市大森町、銀山公園
 来夏、世界遺産登録を目指す大田市の石見銀山遺跡で十八日、国際記念物遺跡会議(イコモス)のダンカン・マーシャル氏による現地調査が始まった。イコモスは、国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界遺産委員会の審査に大きな影響力を持っており、登録に向けた手続きは最後のヤマ場を迎えた。

 ダンカン氏は、イコモス・オーストラリア国内委員会前名誉幹事。同国の世界遺産登録地や登録候補地に関するコンサルタントなど約二十三年間、遺産の保護活動に従事している。

 イコモスが、ユネスコから石見銀山遺跡の評価を依頼され、調査員として派遣された。日本がユネスコに提出した登録推薦書の内容と現地の実態に相違がないか確認するとともに、遺跡の保存と管理の在り方に力点を置き審査する。

 ダンカン氏は初日、同市大森町の銀山公園で、市の大国晴雄石見銀山課長らから遺跡の全体像について説明を受けた後、戦国時代後期から銀を採掘した仙の山や本谷地区の大久保間歩など鉱山跡を中心に調査した。

 現地調査は二十日までで、十九日は山城跡と大森の町並み保存地区、二十日は銀山街道温泉津沖泊道などを巡る。

 来年五月ごろ、イコモスがユネスコに提出する評価リポートに可否について意見を記載する。

 島根県教育委員会の野村純一参事は「十年かけて、やっと審査を受けるところまで来た。間違いなく登録されると考えており最後まで努力する。石見銀山の良さと価値を感じ取ってほしい」と話した。


2006年10月18日 無断転載禁止