大田・サヒメルで来春「銀山」企画展

永久鉱床の銀鉱石。指先の黒っぽい部分に金と銀を含む=大田市三瓶町、サヒメル
 石見銀山遺跡の世界遺産登録に向け、大田市三瓶町の島根県立三瓶自然館サヒメルが来春、同銀山展を開く。自然系博物館の視点で、従来取り上げられることの少なかった同遺跡の鉱山技術や自然史を中心に、分かりやすくひもとく。

 来夏の世界遺産登録後、大田市大森町の石見銀山資料館と出雲市大社町の県立古代出雲歴史博物館では、歴史と文化をメーンとする石見銀山展の開催が予定されている。

 このため、サヒメルでは、登録前の3月21日から6月4日までの間、企画展を開催。自然系の角度から同遺跡を分析・解説することで、より関心を高め、地元の登録機運の向上を図る。

 企画展では、大田市の高山小学校に残されていた永久鉱床の銀鉱石や、仙の山の福石鉱床で採掘された九州大学博物館所蔵の銀鉱石など、30点を公開。ピークだった江戸初期の銀の年間生産量を銀の実物や模型で示し、その経済価値を現在の価格で示すことで、世界的銀山だった史実に迫る。

 また、国内で初めて同遺跡に導入された、銀製錬のハイテク技術・灰吹き法の仕組みを紹介。入館者に、木の盆を使って、鉱物を取り出す選鉱作業を体験してもらう。

 笹ケ谷鉱山(津和野)産の「石見銀山猫いらず」が、落語や歌舞伎に登場するエピソードや、石見銀山最大の坑道・大久保間歩が、コウモリの一大生息地となっている現状も報告する。

2006年10月19日 無断転載禁止