石見銀山資料館リニューアル工事始まる

展示施設がリニューアルされる石見銀山資料館=大田市大森町
 来夏に迫る石見銀山遺跡の世界遺産登録に向け、大田市大森町の石見銀山資料館で十三日、リニューアル工事が始まった。鉱山町で暮らした人々の一生や、銀生産の科学技術を柱にした展示へ一新し、来年三月二十一日に再オープンする。

 同資料館は大森代官所跡に位置し、一九〇二年に建てられた旧邇摩郡役所の木造建物を利用。七五年ごろ、市が壊そうとした際、保存運動が高まり、市から無償で譲り受け、町民が出資して銀の採掘工具などを持ち寄り、七六年八月に開館した。

 世界遺産登録で、大田市は同町のふれあいの森公園に三棟形式の拠点施設を整備。ガイダンス棟を開館させる予定だ。

 しかし、展示棟と収蔵・体験棟の開館は、二〇〇八年三月。登録を記念し、来年七月からは、同資料館と島根県立古代出雲歴史博物館で、石見銀山展も開かれる。このため、同資料館は、町並み保存地区の玄関口にある立地を生かし、展示機能を強化することにした。

 石見銀山で江戸期、掘り子が病気になると、代官所が米やみそを支給し、子どもには養育米を届けた社会福祉制度を含め、鉱山町で生きた人々の一生を紹介。豊富な鉱石コレクションを用いて、銀の採鉱や精錬の技術も分かりやすく展示する。

 同資料館の仲野義文学芸員は「銀山を理解してもらうため、地元にこだわる展示を目指す」と話している。工事期間中は、休館する。


2006年11月13日 無断転載禁止