江戸初期の露頭掘り跡 本谷地区で出土

発掘調査で見つかった江戸初期の露頭掘り跡=大田市大森町
 来夏、世界遺産に登録される大田市大森町の石見銀山遺跡の本谷地区で、新たに江戸初期、銀鉱脈に沿って掘り込んだ露頭掘り跡や通路などが出土した。同時代は石見銀山の最盛期に当たり、大規模な採掘が行われた往時の様子を良好にとどめていることが判明した。大田市が二十三日に遺跡見学会を開く。

 現場は、本谷地区でも史上最多の銀産出を誇った釡屋間歩(まぶ=坑道)と謎の岩盤遺構一帯。大田市石見銀山課が発掘調査を進めている。

 謎の岩盤遺構の反対側に位置する東側斜面の土砂を取り除いた結果、高さ十メートルにわたって銀を掘った露頭掘り跡と、採掘をしやすいよう岩の斜面をのみで削った長さ十メートルの通路が見つかった。露頭掘り跡に沿って、板を渡して階段の代わりにするために岩を掘り込んだ跡も確認された。

 東側斜面ではこの他、同じ規模の露頭掘り跡が三カ所出土。釡屋間歩などと一体的に開発されたとみられる。

 また、謎の岩盤遺構の二段目では水路や水のためますが見つかり、鉱石から銀を取り出した選鉱施設と判明した。

 石見銀山課の新川隆さん(42)は「最盛期の大規模な採掘跡が広がり、状況が良く分かった。往時、数百人が銀を掘る光景が見られただろう」と話した。

 見学会の参加希望者は二十三日午前九時半、大森町のふれあいの森公園に集合する。小雨決行。問い合わせは同課発掘調査事務所(電話0854・89・0899)。


2006年11月23日 無断転載禁止