石見銀山の清水谷製錬所跡でレーザー計測

計測作業に伴い、明治期に築かれた壮大な遺構が姿を現した清水谷製錬所跡
 今夏、世界遺産に登録される大田市大森町の石見銀山遺跡にある清水谷製錬所跡で十三日、同市が三次元レーザーを用いた計測を行った。作業に先立ち、石垣のコケなどが取り除かれ、約百二十年ぶりに明治期の壮大な遺構が出現。十カ所で製錬関係とみられるれんが積みの遺構や礎石が新たに見つかった。

 計測は、詳しい現況図を作成し、今後の遺構の保存や修復の基礎資料とするために、市の委託を受けた業者が十二日から十四日まで実施する。

 清水谷製錬所は、藤田組が仙ノ山の銀鉱石を製錬する目的で、現在の事業費で数十億円を投じて建設。一八九五(明治二十八)年四月から操業したが、鉱石の品質が悪く製錬能力が不十分だったため、不採算となり一年半で操業を終えた。

 計測に備えて遺構は一カ月かけて草やコケなどが除かれた結果、八段の石垣を築き幅、奥行きとも八十メートルで高さ三十メートルに及ぶ同製錬所跡の姿がくっきりと浮かび上がった。一方で、製錬所跡北西部で、アーチ状の窓を備え高さ二メートル、深さ三メートルの炉形のれんが積み遺構などが見つかった。

 同市石見銀山課の中田健一主任技師(42)は「全体的に施設がしっかりと作られ保存状態が良いことが分かった」と強調。れんが積み遺構は「製錬関連施設とみられ、記録を調査し機能を調べる」とした。

2007年3月13日 無断転載禁止