石見銀山資料館がリニューアル

石見銀山初代奉行・大久保長安が寄進した能面などに見入る親子連れら=大田市大森町、石見銀山資料館
 今夏に迫る石見銀山遺跡の世界遺産登録に備え、大田市大森町の石見銀山資料館が二十一日、全面的に展示施設を改装して開館し、遺産の価値の普及、情報発信の拠点として新たなスタートを切った。同市三瓶町の島根県立三瓶自然館サヒメルでも同日、春の特別企画展・石見銀山展が開幕し、市民らが県内初公開の貴重な資料に見入った。

 同資料館での記念式典には町民ら百二十人が出席。中村俊郎理事長が、大森町民が三十一年間、石見銀山の文化を伝えるために民間で館を運営してきたことを挙げ「さらに世界遺産に向け大森の町衆の心意気を感じてもらえれば」とあいさつ。

 同館名誉館長に就任した奈良文化財研究所の村上隆上席研究員が「研究と情報発信の拠点となるよう協力していく」と決意を語り、大森小学校の児童十一人が銀の採掘をダンスで表現。中村理事長、竹腰創一市長らがくす玉を割って開館を祝った。

 館内には、江戸幕府初代石見銀山奉行の大久保長安が寄進した能面や石見銀山絵巻など三百点が展示され、来場者がじっくり鑑賞した。

 一方、三瓶自然館での石見銀山展開幕セレモニーでは、森本直知館長が「今再び、大田市と大森町が脚光を浴びようとする中、自然史の視点から遺跡の理解が深まれば幸い」と述べた。

 鉱山遺跡と自然を中心に企画展示室には石見銀山福石鉱床の銀鉱石や遺跡の全体像が分かる立体模型など四十点を展示。昨年、宮城県図書館で見つかり、戦国末期に栄えた石見銀山や石見西部の「五カ所銀山」が繁栄する様子を描いた「石見国図」を五月十日まで県内で初公開する。初日は、出雲市に開館した県立古代出雲歴史博物館の岡宏三専門学芸員による解説もあった。

 同展は六月四日まで開催。

2007年3月21日 無断転載禁止