文化庁など意見書協議 イコモス評価書の事実誤認正す内容

 世界遺産登録を目指す石見銀山遺跡について、文化庁と島根県、大田市が二十五日、基準を満たさないとして、登録延期を勧告した国際記念物遺跡会議(イコモス)の評価書に対し、事実誤認などを主張する意見書をまとめることを確認した。最終的に六月一日、文化庁で行う協議で仕上げ、速やかに国連教育科学文化機関(ユネスコ)世界遺産センターに提出する。

 この日、同市大田町の大田市役所で、文化庁記念物課の本中真主任文化財調査官と島根県教委世界遺産登録推進室の和田謙一室長、大田市教委の大国晴雄教育部長ら九人が非公開で協議した。

 同市石見銀山課によると、意見書は▽イコモス評価書の事実誤認を正す文書▽世界文化遺産の根幹をなす遺跡の価値など、五つの主な指摘事項に対する日本政府の見解-で構成する。

 評価書では、東西交流の歴史に多大な影響を与えたことを証明する詳細な物証が示されていない-など、三つの普遍的価値に疑問を呈した。これに対し、石見銀山課は「三つのうち、一つでも突破して価値基準を満たせば、登録の可能性や評価の格上げに道が開ける」と戦略を構築。今後、専門家などの助言を受け、内容を詰める。

 本中調査官は「着々と準備を進めており、外交ルートを通じても石見銀山遺跡の価値を訴えていく」と話した。

2007年5月26日 無断転載禁止