文化庁の土屋文化財部長が石見銀山視察

釜屋間歩周辺で、大田市職員から銀の採掘と精錬について説明を聞く土屋定之文化財部長(左から2人目)=大田市大森町
 世界遺産登録を目指す大田市の石見銀山遺跡を、文化庁の土屋定之文化財部長が七日、視察し「大規模な鉱山活動が行われ、世界にインパクトを与えたと確信した」と強調した。

 同部長は二十三日からニュージーランドで始まる国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界遺産委員会に日本政府の一員として出席。諮問機関の国際記念物遺跡会議(イコモス)が登録延期を勧告したことに対し、反転攻勢の先頭に立つユネスコ日本政府代表部の近藤誠一特命全権大使を補佐する。

 土屋部長は、同市石見銀山課の遠藤浩巳課長補佐らの説明を受け、温泉津町と大森町の町並み保存地区や、戦国後期から銀の採掘や精錬が行われた仙ノ山本谷地区などを歩いた。温泉津の町並み保存地区で、イコモスが「石見銀山が栄えた当時の建物ではない」と指摘したことに対し、往時の地割りがそのまま残されていることを確認した。

 本谷地区については「遺跡が木々に覆われ全容が見えにくいが、産業活動と環境修復の模範として価値がある」と力説。日本政府として世界遺産委員会の場で、近藤大使が説明する機会を得ることを目指すとし「審査のハードルが高まっているが、より良く理解してもらい、最後まで最大限努力する」と決意を述べた。

2007年6月7日 無断転載禁止