ニュージーランドで世界遺産委員会開幕

第31回ユネスコ世界遺産委員会の開会記念式典で歓迎のあいさつをするツゥムテ・ヘウヘウ議長(中央)=ニュージーランド・クライストチャーチ、タウンホール
 【ニュージーランド・クライストチャーチ23日=山陰中央新報・引野道生】大田市・石見銀山遺跡の世界遺産登録の可否を審議する国連教育科学文化機関(ユネスコ)の第三十一回世界遺産委員会が二十三日、当地で開幕した。同遺跡の審議は二十七日か二十八日の見通しで、国際記念物遺跡会議(イコモス)が示した登録延期勧告を覆すことができるか注目される。

 会場のクライストチャーチコンベンションセンター隣のタウンホールでは開会記念式典を開催。近藤誠一ユネスコ日本代表部特命全権大使や文化庁の土屋定之文化財部長、島根県教委世界遺産登録推進室の和田謙一室長、大田市教委の大国晴雄教育部長らが出席した。

 式典では、マオリ人が歓迎セレモニーで行う有形遺産の「ポーフィリ」を披露。同国のヘレン・クラーク首相が戦禍から貴重な人類の遺産を守る意義を強調し、ツゥムテ・ヘウヘウ世界遺産委員会議長が「重要な節目となる委員会」と位置付け、参加者を歓迎した。

 石見銀山遺跡をめぐっては、五月にイコモスの登録延期勧告が示された直後から、近藤大使が世界遺産委員会を構成する二十カ国に協力を要請。文化庁と島根県、大田市がイコモス評価に対する反論などをまとめた補足情報を活用し、精力的な外交折衝を展開した。

 世界遺産委員会の舞台で、登録延期から、今年の遺産登録には足らない面があるものの、世界遺産にふさわしい価値を持つとする「情報照会」、さらに登録が適当とする「登録」への格上げを目指す。

 石見銀山遺跡について、文化庁と島根県、大田市は一九九六年からの総合調査の成果に基づき、世界遺産としての普遍的な価値を構築。「石見銀山遺跡とその文化的景観」の候補名称で、政府が昨年一月にユネスコに推薦書を提出した。

2007年6月23日 無断転載禁止