「輝き」増した石見銀山満喫

世界遺産登録が決定した石見銀山遺跡の町並み保存地区を散策する観光客たち=大田市大森町
 世界遺産登録が決定後、初の週末を迎えた30日、大田市大森町の石見銀山遺跡の町並み保存地区や銀山地区には、大勢の観光客らが訪れて「輝き」を増した魅力に浸った。1日は11台だった30日より、さらに多い19台の観光バスの予約が入っており、「世界遺産登録フィーバー」は今後ますます盛り上がりそうだ。

 大田市によると、30日は約1700人の観光客が足を運んだ。このため、大森町の代官所前駐車場と、銀山公園駐車場は午前10時ごろから、島根県外ナンバーを含む多くの車で満杯状態に。

 整理に当たった地元のボランティアの話では、普段の平均駐車時間は約1時間だが、この日は2-3時間という車が多く、車の入れ替わりが少なかったといい、関心の高まりを物語った。

 岡山県倉敷市からキャンピングカーで訪れた高杉清美さん(50)、和子さん(55)夫妻は、町並み保存地区にある熊谷家住宅や代官所跡のほか、銀山地区の龍源寺間歩などを約8時間かけて丹念に見て回った。

 2人は「世界遺産登録決定のニュースを聞いて思い立ち、初めて来た。町並みは統一されたイメージで、よく保存されており感心した」と称賛。さらに光り輝くようにとの思いを込めて「龍源寺間歩は当時の銀山の様子が分かるよう、工夫が欲しい」と注文した。

 一方、迎える側の表情にも、世界遺産登録決定を励みに、受け入れ態勢の充実や保存に向けた決意がのぞいた。

 五百羅漢の羅漢寺住職、佐伯博伝さん(45)は、今年になって道路沿いに建てた案内板に「世界遺産」の文字を記しながら、これまで覆っていた「国指定史跡」という金属板を堂々と外し、満足そう。

 「来訪者に世界遺産をアピールするとともに、遺跡を守り伝えていけるよう、より責任を感じている」と話した。

2007年6月30日 無断転載禁止