大田市が大久保間歩の試行的公開へ

 世界遺産に登録された石見銀山遺跡の活用で、大田市は6日、同市議会全員協議会で、銀山最大の坑道・大久保間歩を8月下旬から試行的に公開する方針を表明。また、遺跡を未来に向け継承するための財源を確保する石見銀山協働基金の設置計画も報告した。

 大久保間歩は、江戸幕府の初代石見銀山奉行・大久保長安の名を冠し、江戸初期から銀が採掘された。市は坑口から150メートル区間を公開するため、落石防止柵や縦坑の立ち入り禁止柵、ライト、非常用電話などを設ける工事を7月末までに実施する。

 全協で同市石見銀山課は、8月下旬から来年3月末までを公開準備期間と位置付け、市民優先で公募し月数回、10-20人のツアーを組み市職員が案内する計画を説明。冬季には約6000羽が冬眠するコウモリの生態調査も行う。

 来年4月から本格公開。同市大森町の拠点施設ガイダンス棟で、ツアー客を募集し、最盛期の遺構をとどめる仙ノ山本谷地区などを見てもらう。同課は「大久保間歩は坑内が高く落石などが生じないよう、安全対策に万全を期す」とした。

 また、同市は官民が協働して取り組む遺跡の保全や調査研究活動などを支援する石見銀山協働基金の設置計画を説明した。向こう5年間の目標金額を3億円に設定。今月20日に大田商工会議所など14団体でつくる「石見銀山協働基金(仮称)」準備委員会を発足させ、企業や個人から寄付金を募る募金委員会を10月上旬に立ち上げる。

2007年7月6日 無断転載禁止