藤原義光県教育長に聞く 感性高められる力必要

 島根のこれからの教育について、藤原義光県教育長に聞いた。


「理想の教師」について語る藤原義光島根県教育長=松江市殿町、県教育庁
 -教育長にとっての「理想の教師」とは。

 「人間が人生を楽しく豊かに生きるためには、ものに感動する心や豊かな感受性と知性が必要だ。子どもの感性や知性を高め、人格形成ができる、そんな教師が理想だと思う」

 -これからの教師に求められる力とは。

 「今言った理想の教師と同じことが求められると思う。教育には知育・徳育・体育の三本柱があり、これらは心の豊かさという土台の上に積み上げるべきだ。今は経済は豊かになったが、思いやりやひきょうを恥じる心、歴史や文化、匠(たくみ)の技を尊重する精神を軽んじてしまったのではないか。これを元に戻すために、学校としてできることは学校でやっていくことだ」

 -教員採用数や新卒採用の現状と、今後、優秀な人材を確保するための対策は。

 「島根県の採用数は、今年は5年ぶりに100人を超えた。来年は150人を予定し、しばらくは100人超えで推移するだろう。採用では、きちんと対人関係ができることが最低条件。人を相手にする仕事は人が好きでないといけない。これを面接試験で見ている。ペーパー試験は客観的な基準として、小論文で思考力などを見ている」

 -学力向上、ゆとり教育の見直しについて県としての対応は。

 「学力については県独自の学力調査を当分の間続ける。弱いところに力を入れていかねばならない。生活の実態調査もしているが、家庭での学習時間が大変少ない。生活リズムを整えていくことが必要だ。ゆとり教育は、土曜日を授業日に戻すというのは考えていない。国の方針によるが、春休みや夏休みの短縮で対応することになるのではないか」

 -島根県は全国的にも不登校児が多いが、現状と対策は。

 「今年が小中合わせて1006人、昨年は1018人だった。極めて深刻な状況だ。生徒指導の専従主事を5人から12人に増やし、『心の架け橋事業』など不登校の子どもたちへの支援事業を行っている。また、学校には先生1人が抱え込むのではなく、組織的に対応してほしいと話している」


 (取材班 島根大教育学部臨時新聞部)

2007年10月1日 無断転載禁止

こども新聞