台湾の研究者らが石見銀山を視察

大田市の職員から温泉津の町並み保存地区の説明を受ける中国科技大学などの研究者や学生ら=大田市温泉津町
 世界遺産に登録された大田市の石見銀山遺跡を二十三、二十四の両日、台湾の中国科技大学(台北市)などの研究者と学生らが訪れ、官民が協働で町並みなどを保存している取り組みを学んだ。同国の産業遺産の保全と活用に役立てる。

 同大建築系に勤める千葉県出身の波多野想・助理教授と台湾大学、黄金博物館の二十八人。

 中国科技大は昨秋、鉱山遺跡の文化的景観を研究する学科を開設。日本の植民地時代に開発された金鉱山の金瓜石(きんこせき)に残る文化財の保護策を探っている。石見銀山は文化的景観も含めて遺産登録されており、海外で初めての視察先に選んだ。

 一行は二十三日に大森の町並みや本谷の大久保間歩、二十四日は温泉津の町並みや沖泊の港などを見学。島根県と大田市の職員から日本の文化財を守る法制度や同遺跡での保存方法などを意欲的に聴き「自然と産業が一体となった景観が素晴らしい」と評価した。

 中国科技大建築研究所の周世璋所長は「全体的に保存と整備が良好で、住民が保全活動に参画していることが非常に参考になる。行政と住民がコミュニケーションに努めることは台湾でも重要。多くの産業遺産を保全したい」と話した。

2008年1月24日 無断転載禁止