石見銀山遺跡を核に「ジオパーク」計画

島根大の研究成果報告会でジオサイト選定の計画を明らかにする赤坂正秀教授=松江市西川津町、同大
 石見銀山遺跡を核に、山陰地域の地質遺産を国連教育科学文化機関(ユネスコ)が認定する「ジオパーク(地質公園)」に登録しようと研究を進める島根大(松江市西川津町)のプロジェクトチームが各地の地質遺産を選んで五月、「山陰・島根ジオサイト100選」を公開する。ジオパークは国内で認定例がなく、初登録に向けて広く山陰の地質遺産の豊かさをアピールする。

 十日に開かれた同大の研究成果報告会で、ジオパーク構想のリーダーを務める赤坂正秀・総合理工学部教授が計画を明らかにした。

 計画では島根県などと連携し、五月十日の「地質の日」に合わせて「ジオサイト100選」を選定、公表する。石見銀山遺跡のほか、隠岐国賀海岸(西ノ島町)、石見畳ケ浦(浜田市)、大根島の溶岩トンネル(松江市)などが候補。

 ジオパークは、科学的に貴重な地質遺産を複数含む地域で、教育や観光に生かす取り組みで、一般の自然公園とは異なり、公共団体や民間が主体となった行動計画を持つことが条件の一つ。島根大では、ジオサイトをもとにパンフレットやガイドブックを製作し、五年以内の認定を目標に、準備委員会の早期設立につなげたい考え。

 国内では洞爺湖(北海道)や糸魚川(新潟県)など十以上の地域がジオパークに名乗りを上げているが、遺産を選定し公表する取り組みは、まだないという。赤坂教授は「学術的な価値の裏付けもあり、登録の実現性は高い。世界遺産があるアドバンテージを生かしたい」と意気込む。

2008年3月10日 無断転載禁止