温泉津温泉ゆら湯楽亭 こけら落としを祝う寄席

「ゆら湯楽亭」のこけら落としで三遊亭円丸さん(右)の古典落語を楽しむ住民ら
 石見銀山遺跡の一部として世界遺産に登録された大田市温泉津町の温泉津温泉で9日夜、かつての芝居小屋復活を目指す「ゆら湯楽(ゆら)亭」のこけら落としを祝う寄席があった。落語家の三遊亭円丸さん(41)が得意の古典落語を披露し、市民ら45人が人情話の泣き笑いの世界につり込まれた。

 薬師湯を経営する内藤陽子さんが、昭和初期から芝居小屋や映画館があった温泉街のにぎわいを再生するため、3年越しのアイデアを基に企画。大正初期に建てられた木造洋館の薬師湯旧館を昨年改修し、2階にあった温泉休憩所を「ゆら湯楽亭」にしつらえた。

 真打ち昇進後、10年になる円丸さんは温泉津で初めて公演し「親子酒」と「子別れ」の二席を披露。自ら全く酒が飲めないにもかかわらず酔っぱらった父子のユーモラスなしぐさを演じて、客席は笑いの渦に包まれた。

 同町の建築業、石原豊樹さん(63)は「テレビと違い真に迫った演技を間近で見て感動した」と話し、円丸さんは「客席の反応が良く、すぐに感情移入できた」と笑顔を浮かべた。

 同施設では地域住民の要望を踏まえ、月1回演芸を開催する予定。

2008年3月11日 無断転載禁止