銀山の活用策探る 企業経営者ら助言

パネルディスカッションで意見交換する中村ブレイスの中村俊郎社長(左)ら=大田市大森町
 石見銀山遺跡の世界遺産登録を記念した中小企業基盤整備機構中国支部のスプリングスクールが二十四、二十五の両日、大田市大森町のなかむら館であった。二十五日のパネルディスカッションでは、全国で地域づくりに取り組む企業経営者らが同遺跡の活用策などを助言した。

 会場の同館は、義肢装具メーカー中村ブレイスが明治期、銀行に使われた木造建築を移築したもの。

 パネルディスカッションは、地域資源のビジネス化と企業の地域貢献をテーマに、一橋大大学院の関満博教授が司会を務め同社の中村俊郎社長ら三人が意見交換した。

 広島県熊野町で伝統の熊野筆を化粧筆に生かす竹田史朗社長は、米国のシャネルに採用され、品質世界一を目指す取り組みを紹介。

 長野県小布施町で酒造業などを営む市村次夫社長は、町並みの修景づくりを進める狙いを「来訪者に良い印象を与えることがビジネスにつながる」と強調した。

 同遺跡について、中村社長は「世界に冠たる銀山だったと説明するため、流出した鉱山資料を収集し地元への恩返しにしたい」と意欲を示した。市村社長は今後の観光では、数ではなく、時間や金を使って詳しく知りたいという質の高い客を重視する方向を提示。竹田社長は「銀鉱床が形成された地質の歴史を来訪者に分かりやすく示せば魅力が増す」と提言した。

 同機構は地域と中小企業を支援し一昨年九月から軽井沢でサマースクールを開校。今回は軽井沢以外で初めて開いた。

2008年4月26日 無断転載禁止