大久保間歩の一般公開スタート

大久保間歩の坑内で、石見銀山ガイドの会会員(左)から解説を聞く参加者ら=大田市大森町
 世界遺産に登録された大田市大森町の石見銀山遺跡で二十六日、最大の坑道・大久保間歩の一般公開が始まった。初日は全国から訪れた四十人が入坑し、石見銀山の奥深い歴史に思いをはせた。

 同間歩は初代石見銀山奉行・大久保長安にちなんで命名。江戸時代に銀鉱石を手で掘ったのみ跡と、明治期に火薬や削岩機を用いた技術の変遷を伝える。鉱石を採掘した坑内をそのままの状態で見せる遺跡は国内で珍しく、市が銀山の新たな魅力創出のため公開した。

 この日は四回に分けて公開され、事前予約と当日の希望者が参加。石見銀山ガイドの会会員の説明を聞きながら、百五十メートルの区間を歩き、トロッコの軌道や、五メートルの高さで銀鉱脈を掘り込んだ跡に見入った。

 初めて訪れた石川県加賀市の公務員高辻貴嘉さん(35)は「当時の人々が銀を望んだ思いが伝わり面白かった」と満足そうに話し、三千八百円の料金を妥当とした。

 公開初日にちなみ、大久保間歩の下にある金生坑前で、水上地区まちづくり推進協議会が参加者を歓迎。大田三中吹奏楽部が演奏を披露し、高山小学校の児童が紅白のもちや粘土製コースターの記念品を贈呈した。

 また、遺跡や住民生活を守る目的で、銀山地区で路線バスを運休する交通実験もスタート。来訪者は緑の中、銀山公園と龍源寺間歩間二・三キロを歩いた。

 同日の入り込み客は昨年の黄金週間初日より五百人多い四千人。歩く観光で龍源寺間歩の入場者の減少が予想されたが、昨年より四百七十一人増え、千三百人だった。

2008年4月26日 無断転載禁止