(9)扁平足

床に敷いたタオルを足の指でたぐり寄せる運動。指を曲げる筋肉の強化につながる
 つま先立ちで筋力強化を

 足の内側には上方に湾曲したアーチ構造があり、一般的に「土踏まず」と呼んでいます。このアーチ構造は骨、靱帯(じんたい)、筋肉によって支えられていますが、これらに障害が起こると足アーチが低下することがあり、「扁平(へんぺい)足」と呼びます。

 足アーチは、立位や歩行の際の体重分散、衝撃吸収など重要な役割を持っています。そのため、扁平足になると、いろいろな部位に痛みが生じたり、疲労しやすくなったりしてしまいます。

 扁平足の原因には関節炎やリウマチ、外傷などが挙げられますが、明らかな疾患や外傷の既往がない場合もあります。最近では、明確な既往がない扁平足が多くなっており、加齢や肥満などに伴って、アーチを支える筋肉の筋力が低下したり、足に過度の負荷がかかったりすることが原因と考えられています。

 扁平足を予防するには、アーチを支える筋肉を鍛えることが必要で、特に足の裏にある足底筋群や足と下腿(かたい)を結ぶ後脛(こうけい)骨筋という筋肉の筋力強化が重要になります。

 これらの筋肉を鍛えるには、つま先立ち運動や足指の運動を行うとよいでしょう。負荷軽減のために肥満を予防することや、アーチを保護して足指の運動を妨げないような靴を選ぶことも重要です。必要に応じて、アーチを支えるための足底板が有効な場合もあります。

 ただし、変形が強くなって柔軟性を失ってしまうと、筋力強化や対策も効果が出にくくなります。したがって、扁平足を予防するために日ごろから運動したり、足を気遣ったりすることが大切になります。

   (松江医療福祉専門学校理学療法士科専任講師・仲野直美)

2008年5月26日 無断転載禁止