(10)外反母趾

外反母趾の進行を防ぐには、親指を内側に向けて動かす母趾内反体操が効果的
 靴選びと筋力強化が大切

 足の親指=母趾(ぼし)が外側を向く外反を起こし、その結果、親指の付け根が内側に突出した状態になる足の変形を外反母趾といいます。

 外反母趾の発症には、内的要因と外的要因が関係しています。一般的には女性の患者が多く、外的要因ではハイヒールや先の狭い靴を履くことが問題と考えられています。

 しかし、外的要因だけでなく、内的要因である足の構造的な特徴も発症に関係しているようです。親指が、隣にある第二指(人さし指)より長い人や扁平(へんぺい)足の人は外反母趾になりやすいといわれています。

 このように、外反母趾はさまざまな要因が複雑に関係して発症します。発症初期には、親指の関節を中心に痛みが起きますが、この段階では靴を脱いではだしになれば痛みが軽くなる場合が多いようです。

 しかし、症状が進行すると立っているだけで痛みが出たり、皮膚が赤くなったりするほか、腫れや胼胝(たこ)が生じることもあります。

 外反母趾の進行を予防するためには、適切な靴を選び、筋力強化やストレッチを行うことが重要です。靴は、軟らかい素材で前足部が丸く、つま先に一センチ程度の余裕があるものを選びましょう。こまめに靴を脱ぐことや長時間の歩行を避けること、肥満に注意することも大切です。

 さらに、親指の周りの筋力強化やストレッチも行いましょう。筋力強化では、親指を内側に向けて動かす母趾内反体操が有効です。うまく動かせないときは自分の手で介助しながらでも構いません。根気よく続けるとできるようになるので、毎日行う習慣をつけましょう。

   (松江医療福祉専門学校理学療法士科専任講師・仲野直美)

2008年5月26日 無断転載禁止