(2)子どもの冬の風邪/乳児の感染は早期受診を

RSウイルスによる風邪への注意を呼び掛ける小西恭子小児科副部長
 松江市立病院 小西恭子小児科副部長

 冬は、インフルエンザのほかにも、感染力の強いウイルス性の風邪が流行する季節です。子どもの集団感染や重い症状を引き起こす場合もあり、特に注意が必要です。子どもの冬の風邪について、松江市立病院小児科の小西恭子副部長に聞きました。

 -冬に流行する風邪は。

 「風邪のウイルスには、気温が高い方が生きやすい種類と乾燥した環境を好む種類があり、特性によって季節的に流行します。高熱と全身症状を起こすインフルエンザのほか、子どもの冬の風邪では、あまり知られていませんが、RSウイルスによる風邪が多く見られます。また、通年性ですが特に秋から初冬に流行するマイコプラズマによる風邪は、大人もかかり、たんがからんだせきが二-三週間続くのが特徴です」

 -RSウイルスの特徴は。

 「RSウイルスによる風邪は、秋から春に流行します。感染力が非常に強いだけでなく、一度感染しても免疫ができにくいため繰り返し感染します。かかる回数が増えるほど症状は軽くなるので、二、三歳になると鼻風邪くらいですむことがほとんどですが、六カ月未満の乳児は重症化しやすく、細気管支炎や肺炎を起こす場合もあります」

 -どのような症状が出ますか。

 「RSウイルスの風邪は、鼻水がひどくなり、たんがからんだような重いせきが出ます。熱は最初は高くないものの、三八-三九度に上がって四、五日続くこともあります。乳児で、ゼイゼイ、ヒューヒューという呼吸音が聞かれる時は呼吸困難の状態になっている可能性もあり、早めの受診が望まれます」

 -RSウイルスによる風邪の診断と治療方法は。

 「診断はインフルエンザのように検査キットを使い、綿棒で鼻水をとって判定します。心臓に疾患があったり、早産で生まれたりした赤ちゃんがRSウイルスに感染して重症化すると命にかかわる危険があるため、特殊な予防注射を行いますが、だれにでも接種できるわけではありません。RSウイルスに対する特効薬はなく、せきや熱への対症療法を行います」

 -症状が出た時の注意点は。

 「部屋が乾燥しないように加湿し、安静にして水分をこまめにとることが大切です。乳児がせき込んで母乳やミルクを吐くことがありますが、飲んだり、食べたりできなくなるようであれば、早めに受診しましょう」

 -予防法は。

 「RSウイルスは飛沫(ひまつ)感染するほか、手を介して口や鼻から入り、集団生活の場で流行します。発症したら、他の子どもにうつさないために接触を避けた方がよいでしょう。赤ちゃんが触ったり、口に入れたりするおもちゃなどは清潔にすることが大切です。普段からうがいを心掛け、外出から帰ったら手をよく洗うようにしましょう」

2008年5月27日 無断転載禁止