(4)老化に伴うまぶた、つめの症状/簡単な手術や薬で改善

「まぶたやつめで気になる症状があれば、医師に相談してほしい」と話す守本圭希形成外科科長
 松江市立病院 守本圭希形成外科科長

 年齢を重ねるとともにさまざまな病気が心配されますが、まぶたやつめにも高齢者によく見られる症状があります。視野や歩行への支障が生じる場合があるため、適切な治療を受けることが大切です。松江市立病院形成外科の守本圭希科長に、老化に伴うまぶたとつめの病気について聞きました。

 -高齢になって、まぶたやつめに症状が出るのはなぜですか。

 「老化によるまぶたの症状は、目の周りの筋力の低下や神経の変化が原因です。つめの変形などは、深づめや足の骨の変化に伴って現れることがあります」

 -まぶたには具体的にどのような症状が出ますか。

 「まぶたを上げる筋肉に付いている腱(けん)が緩み、まぶたが目にかぶさるように垂れてくる眼瞼(がんけん)下垂があります。まぶたが重く、いつも目が疲れた感じがするといった症状を訴える人が多く、まぶたが瞳孔にかかるまで下がると、視野を妨げてしまうことがあります」

 -眼瞼下垂の治療法は。

 「緩んだ腱膜を短くし、緩みを矯正する手術を行います。局所麻酔で行い、一時間ほどで終わる手術です。老人性眼瞼下垂では加えて、伸びた皮膚を切除して改善を図る場合もあります」

 -まぶたのトラブルは、ほかにもありますか。

 「眼瞼下垂と同様に目の周りの筋力が緩むと、下まぶたの先端が内側や外側に反ってしまうことがあります。まぶたが内向きに入り込む内反症はまつげが目に入ることで痛みを伴い、外向きになる外反症では涙が外へこぼれたり、目が乾燥したりします。いずれも比較的簡単な手術で治療できます」

 -つめにも異常が現れますが、症状や原因は。

 「老化によって足の指の骨が変形することや深づめ、不適切な靴の履き方などが原因で、つめの縁が皮膚に食い込む陥入づめが起きます。白癬(はくせん=水虫)のつめへの感染が悪化要因になることがまれではありません。足の親指に起こることが多く、つめが食い込んだ部分が腫れ、皮膚に炎症が生じます。痛みや出血があり、歩行が困難になることもあります。つめが筒状に丸まって変形するのが巻きづめです」

 -陥入づめなどにはどのような治療を行いますか。

 「薬を使って、炎症が起きた個所に陥入する部分のつめを生えなくする処理を行います。保存的な治療としてはワイヤを着けてつめを開くような方法などがあります」

 -まぶたやつめの病気に対して、普段からどのような注意が必要ですか。

 「陥入づめについては足を清潔にして、つめの様子を観察するように心掛けましょう。つめを切るときは深づめをせず、水虫なども早く直すようにしましょう。まぶたやつめの症状を、加齢による体の変化と考えてあきらめがちですが、治療で改善できます。気になる症状があれば、医師に相談することが大切です」

2008年5月27日 無断転載禁止