(15)脚と姿勢

つま先立ちとかかと立ちを交互に繰り返し、足の筋力をつける
 「体の土台」足部の強化を

 足をはじめとする脚部は、体の土台(基礎)になるため、足や脚部に異常があると、痛みや変形によって姿勢や歩行に異常を来し、体のあらゆる部分に影響を及ぼします。前回は体を鍛えることで姿勢を改善する方法を紹介しましたが、今回は足や脚部を鍛え、姿勢の変化を促す方法を紹介します。

 私たちは重力の影響を受けて生活を送っていますが、そのことを意識することはあまりないと思います。活発な日常生活は、重力に抗して動いているため、筋力を鍛える訓練を無意識に行っていることになります。

 逆に、生活を通して活動性が低いと筋力は低下し、筋がやせてしまいます。直立姿勢を保つのに必要な腹や背中の筋、歩く動作で必要な筋やひざを伸ばす筋、足部の調整をする筋は、わずかしか働かないため、気が付かない範囲で少しずつ弱ってきます。

 その結果、腰やひざに悪い影響が出て、高齢者特有の前かがみ姿勢やがにまたの姿勢になります。これらの姿勢ではふとももの筋肉に負担がかかりすぎ、ひざが痛くなったり、手で脚を支えないと動かしづらくなったりします。改善するためには、足部の筋や太ももの筋を鍛え、体の土台を強化する必要があります。

 特に、足の指の筋力は歩行の際、地面を力強くけり出して脚を前に運ぶ重要な役割があり、足部の柔軟性は地面の形状に対応し、地面から受ける衝撃を緩和する働きがあるので、足部の運動をお勧めします。

 運動の方法は、何かにつかまって、つま先立ちとかかと立ちを交互に繰り返します。この時、ひざを内側に締めるよう意識しながら行うことがポイントです。十回を一セットとして一日三-五セット行います。

 この運動は太ももの筋やお尻の筋も働くため、脚全体を鍛える運動になります。

 (松江総合医療専門学校理学療法士科専任講師・宮川孝芳)

2008年6月5日 無断転載禁止