(20)すねの痛み

股関節の柔軟性を高めることもひざの障害の予防につながる
初期処置で疲労骨折予防

 足に負担がかかる運動を長く続けていると、ひざや足にさまざまな障害が痛みとなって表れてきます。その中に、ひざ下から足首の上までの部分に起こるシンスプリント病と呼ばれる障害があります。脛骨(けいこつ)というすねの骨の障害で、ほっておくと悪化し、数カ月の休息を余儀なくされる疲労骨折などになることがあります。

 しかし、シンスプリント病は、症状が初期の段階で適切に対応すれば、疲労骨折まで進行することはまれで、予防できる疾病でもあります。

 発症は成長期にある中高生の年代が中心で、バスケットボールやバレーボールの選手、スパイクシューズにより足への負荷が大きい陸上競技短距離選手、サッカー選手に多くみられます。痛みが出る場所は、内くるぶしから一握り(指五本分)ないし二握り上のすねの骨の部分か、ひざの皿の骨から一握り下のすねの部分です。こんこんとたたいてみると一定の部位に強い痛みを感じるはずです。

 重要なことは、初期の段階に起こる脛骨の痛みを発見することです。痛みの出始めは、骨の周りをラップのように巻いている骨膜といわれる部分の炎症によるもので、骨自体の問題ではないのです。疲労骨折は、このような初期症状を無視して運動を続けた結果ということになります。

 痛みを感じたら運動量を減らし、アイシングをして炎症を抑えます。シンスプリント病になりにくい体にするために、アキレスけん(平目筋)のストレッチングや足のアーチ(土踏まず)を鍛えるとよいでしょう。

 痛みが出たら整形外科を受診し、レントゲンなどにより初期段階の骨の様子を知ることが大切で、悪化した場合に正確で素早い診断を受けることに役立ちます。(松江総合医療専門学校理学療法士科専任講師・南場芳文)

2008年7月30日 無断転載禁止