(14)高齢者のホルモン・代謝の病気/普段から食欲、体重に注意

「慢性的な病気の糖尿病は根気よく治療を続けることが大切」と話す土居靖子内科副部長
松江市立病院内科 土居靖子副部長

 高齢になると、ホルモンの分泌量や作用に変化が表れます。糖質代謝の衰えによる糖尿病のほか、消化器の病気に似た症状が出る場合もあるため、適切な検査を受けることが大切です。松江市立病院内科の土居靖子副部長に高齢者のホルモン・代謝の病気について聞きました。



 -加齢に伴うホルモン・代謝の病気とは。

 「膵臓(すいぞう)から分泌されるインスリンの量は年齢とともに減り、糖尿病にかかりやすくなります。高齢女性に多い骨粗しょう症は、閉経で女性ホルモンが出なくなり、骨密度が低下することが原因です。副腎皮質ホルモンの低下など特定のホルモンの変化によって、高齢者では食欲不振などの症状も現れます」

 -糖尿病について教えてください。

 「日本人の糖尿病は、肥満や運動不足などの生活習慣に伴う■(ローマ数字の「2」)型が大半です。肥満や喫煙に加え、加齢に伴うインスリンの不足も原因になります。糖尿病は、軽いうちはほとんど自覚症状がありませんが、血糖値が上昇すると疲れやすさやのどの渇きなどを感じます。合併症として目や腎臓、神経の障害が起こることがあります」

 -治療法は。

 「食事療法が基本で、カロリーを制限しながら栄養バランスの取れた食事を続けます。標準体重を目標にしてやせることで、インスリンの分泌が悪くても効率よく使えるようになります。運動療法では週に二、三回、三十-四十分ずつの早歩きをするだけでも血糖値の改善につながります。薬は種類が多く、副作用もあるため、医師との相談が大切です」

 -別の病気は。

 「高齢者で食欲がなく、消化器の検査で異常がない場合、バセドー病や副腎皮質機能低下症が疑われます。食欲不振の原因が、一般的な病気を調べても分からないときはホルモンの検査をすることも大切です」

 -日常生活で注意することは何ですか。

 「糖尿病は慢性的な病気のため、根気よく治療を続けることが大切です。太らないように普段から体重に気をつけ、健康診断で血糖値などを調べて再検査が必要な場合は必ず受けましょう」

2008年11月26日 無断転載禁止

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