大田の報恩寺で芋法要

井戸平左衛門をしのびながらサツマイモを味わう畑井地区と野梅地区の住民
 芋代官の名で敬愛される江戸中期の石見代官・井戸平左衛門の功績をたたえ感謝する芋法要が十四日、大田市五十猛町の報恩寺で営まれた。かつては多くの地区で行われていたが、現在、同市内は同寺だけといい、住民がサツマイモを食べながら、思いをはせた。

 井戸平左衛門は享保の大飢饉(ききん)の際、独断で蔵を開き領民に米を与え、薩摩から導入したサツマイモで領民の命を救った。市内では近年、芋法要を行う地域が急速に減った一方で、江津市跡市町では地域を見直す一環で中止されていた芋法要を復活させている。

 報恩寺では、同町の畑井地区と野梅地区の自治会が芋法要を営み、住民四十人が本堂に集った。米原憲肇住職(69)は今年で二百七十六回忌になるとし「飽食の時代に忘れがちだが、井戸さんのおかげで今のわれわれがある。感謝の念を忘れず家族に語り継いでほしい」と話した。

 住民は地元で栽培し、ふかしたサツマイモを食べながら平左衛門の遺徳をしのんだ。畑井自治会の和田整会長(54)は「井戸さんは偉大な人。住民の協力を得て行事を続けていきたい」と話した。

2008年12月17日 無断転載禁止