(32)スポーツと内科の病気

運動誘発性気管支ぜんそくでは、運動負荷や発作時の対応を考慮して取り組むことが大切
自覚による予防が重要

 冬は気温が低かったり、風邪がはやったりと、スポーツ活動をする条件が整わないことが多くなります。今回は、病気を持っている人の運動中の事故を防ぐため、内科の病気への注意点を紹介します。

 循環器の病気では、先天性や加齢による心臓の病気、不整脈など、いろいろな病態があります。運動による負荷を考慮すると、重症度が高い場合は、ビリヤードやボウリング、ゴルフなどが可能な範囲になり、興奮や緊張で血圧が上昇する傾向が強い試合への参加はお勧めできません。

 このような病気があると、血液の流れを良くする薬を飲んでいることが多いと思います。この場合、接触や転倒による出血があると止血できなくなることがあるため、投薬時の接触型スポーツは禁止となります。

 また、呼吸器系の病気で最も多いのは、急性上気道炎、いわゆる風邪です。手洗いやうがいなどによる予防はもちろんですが、発症して熱があるときには絶対に運動禁止です。のどの痛みやせきがある場合は、症状がなくなるまで禁止します。

 運動誘発性気管支ぜんそくなどでは、一律にスポーツを禁止するのではなく、競技種目やポジション、ウオーミングアップの方法、発作時の対応などについて、家族や指導者、医師などが共通の理解を持ち、スポーツ参加を目指すことが必要です。

 競技ごとの運動負荷量は、いくつかに分類されます。比較的軽度なものは体操や武道系、中等度なものに野球、バレーボール、短距離走、重度なものにバスケットボール、テニス、サッカー、競泳、ボートなどがあります。

 普段、運動中に体の痛みなどの障害を感じることが少ない内科の病気の場合、本人の自覚による予防が最も重要ですが、監督やコーチは必要な情報を把握し、理解に努めることが大切です。早期受診と禁止項目の確認など、運動中の事故の予防に最大限配慮しなくてはなりません。

 (松江総合医療専門学校理学療法士科専任講師・南場芳文)

2009年1月28日 無断転載禁止