松江・美保関中3年 「職場体験学習」働くことの難しさ実感

美容室でシャンプー台をきれいにする女子生徒
 勤労体験を通して職業観を深め、働くことの大切さを学ぶとともに、将来の進路を考える機会にしてもらおう-と松江市立美保関中学校では昨夏、「職場体験学習」を実施した。三年生が、総合的な学習の時間を利用して美保関町内にある二十一カ所の事業所・施設・団体などに出掛け、それぞれ三日間にわたって勤労を体験した。職場体験を通じて生徒たちは働くことの難しさ、大切さなどを実感、一回り成長した。体験後、生徒たちが寄せた感想、体験談を紹介する。

 職業観深め一回り成長

 美容室 もてなしの心で/大西 瑛

 私は将来美容師になりたいと思っています。そう思ったきっかけは、美容番組でいろんな人がきれいになっていくのを見て、私も将来自分の手でいろんな人をきれいにしてあげたいと思ったからです。年齢が上になるほどその仕事に興味を持ちました。

 3年生になって職場体験授業が始まりました。私は美容室に行ってきました。仕事内容は掃除をすることでした。掃除といってもとても大事なことで、お客さまの目に留まる場所はきれいにして おくことが大切と教わりました。

 私は美容院の掃除は髪の毛くらいしか思いつきませんでしたが、実際はたくさんあり、そのなかでもシャンプー台と鏡は、お客さまが使われ、映られるものなので、きれいにしておくといいと教わりました。掃除でもとってもやることが多くあり驚きましたが、やはり一番すごいと思ったのがお客さんへの気づかいだなと思いました。

 美容師という職業は、人をきれいにする技術も大切だけど、お客さまをおもてなしすることも同じくらい大切だということが分かりました。この体験で学んだことを踏まえて将来に生かしていきたいです。

旅館で部屋の掃除をする女子生徒
 旅 館 お客さまに満足を/渡邊 早紀

 私は「職場体験」というと「厳しくて大変」という印象が強く、体験するまでは不安でいっぱいでした。でも、実際は確かに大変だったけど、それだけではありませんでした。

 私は、地元の旅館に行きました。旅館業はお客さまを泊めるだけだと思っていましたが、本当はそれだけではあり
ませんでした。それは、お客さまにその地域の良さを知っていただき、「また、ぜひ来たい」と思ってもらえるきっかけ作りの役割も果たしていることです。私はそのことに気付いた時、「お客さまに満足していただきたい」と心から思いました。

 職場体験を通して私は、仕事というのはつらいこともあり、厳しくて大変だけど、その仕事の役割をよく考え、自分がすべきことを実行すればやりがいや楽しさが見つかると思いました。

 今の私には、将来どんな仕事をして、それに対してどう思うのか全く分かりません。でも将来、どんな仕事をするにしても、やりがいを持ってやっていけたら、それは楽しくてすごく幸せなことなんだと思います。

 神 社 かかわり大切に/山根 ももこ

神社で巫女(みこ)衣装に身を包んだ女子生徒たち
 職場で働くとはどういうことなのでしょうか。やはり一番は、お金を稼ぐということだと思います。でも、私はこのこと以外に、働くとはどういうことかが見つけられると思います。

 お金を稼ぐことはもちろん大切ですが、同じ職場の方とのかかわりを持つということも大切だと思います。このかかわりというのは「協力」という言葉につながります。実際に職場体験を通して、私は職場の方とのかかわりを感じることができました。

 私は美保関にある「美保神社」へ体験に行きました。主な仕事の内容は掃除でした。社務所の方が「神社は清掃が命です」と言っておられたので、一生懸命取り組むことができました。掃除によって職場の方とのかかわりを深めることができました。「神社をきれいにする」という同じ気持ちを持つことで、より集中して取り組むことができたし、これによってかかわりを深めることができました。

 掃除も大切ですが、私はあいさつをすることの大切さも学びました。このあいさつについては厳しく指導され、さらに大切さを感じることができました。

 今回学んだことをこれから生かして、かかわりを大切にしたいです。

 土産物店 人の温かさ知る/河本 湧麻

 皆さんは人の温かさや優しさを感じたことがありますか? 

 私は、この意味ある体験を通して、あらためて実感しました。それは職場体験です。地域のお土産屋さんで三日間だけ、朝から夕方まで働きました。人生で初めての体験でした。

 そのお店では主に接客や掃除をしました。なかでも接客はとても大変でした。「自分が売る立場になってお客さんに声をかける」-これは簡単にみえてとても難しいことでした。言わなくてはならないことも、実際言おうとすると恥ずかしさや緊張からつい、何も言わずに立ち尽くしていました。

 そんな時、お店の方が声を掛けてくださいました。「そんなに恥ずかしがらんでいいわねー」と笑顔で言ってくださいました。その言葉を聞いた時、今までの恥ずかしさがとても小さなことに思えました。お店の方にとっては何げない言葉だったのかもしれませんが、私はその言葉に本当に救われました。

 この言葉から、私は「人の温かさや優しさ」を知ることができました。何にもできない私に、丁寧に教えてくださったお店の方に感謝の気持ちでいっぱいです。

 自動車修理工場 明るく笑顔で/木田 尚也

 普段、両親が仕事に出掛ける、これはごく普通のことだと何げなく思っていました。しかし、今回の体験で考えをあらためることができました。

 職場体験で僕は自動車修理工場へ行きました。三日間、洗車作業を体験しましたが、とても大変でした。しかし、体験して、働いている方々が楽しそうに仕事をしていることに気付きました。それはその職業が好きなことと、その職場の雰囲気が明るく過ごしやすいからだと分かりました。毎日働くには、その職場の環境も良くないといけないと思いました。

自動車修理工場で洗車する男子生徒
 そして、従業員の方々は大きな声であいさつをされていました。そうしたらお客さんが笑顔になっていました。あいさつは、マナーとしてだけでなく、相手を笑顔にさせることができるんだと思いました。

 今回の体験で、働くことは大変で疲れるけど、学ぶことが多く楽しいものだと分かりました。そして、両親はすごいなと思いました。この経験を生かして、将来自分に適した職業を選んでいき、立派な人になりたいです。

 観光施設 努力した後に「幸せ」/井上 智史

 僕は職場体験学習でメテオプラザに行きました。メテオプラザは、今でも多くの地域の人々に利用されている施設です。メテオプラザでの三日間を通して、とても多くのことを学びました。

 まず一つは、僕たちがとても緊張してオドオドしているときに、メテオプラザの方々はとても温かく接してくださいました。そのとき、人との「接し方」というのはとても大切だなあと思いました。「接し方」が変わるだけで、人と人とのつながりは大きく変わっていくことに気付きました。

 二つ目は、働いているメテオプラザの方々に活気があり、とても一生懸命働いておられた点です。ほとんど休まずに仕事をしておられるメテオプラザの方々には、とてもビックリさせられました。

 「努力」もまた、仕事場においてとても大切だなあと感じました。「努力」というものは、いつも「苦しみ」がまとわりついています。ですが、「努力」した者には必ず「苦しみ」が「幸せ」に変わっていきます。世界中の労働者の方々は、それを求めて日々「努力」しているんだなと感じました。

2009年3月12日 無断転載禁止

こども新聞