(18)貧血/タイプ調べ適切な治療を

「貧血予防のため、バランスのよい食事と健康診断の受診を心掛けてほしい」と話す錦織優院長
松江市立病院 錦織優院長(内科)

 貧血は、原因によってさまざまなタイプがあり、ほかの病気が隠れている場合も見られます。子どもから高齢者まで発症し、食事などの生活習慣も関係しています。貧血の原因や生活での注意点について、松江市立病院の錦織優院長(内科)に聞きました。


 -貧血の原因は。

 「貧血は、酸素を全身に運ぶ働きがある赤血球の数などが減り、だるさや疲れやすさ、動悸(どうき)や息切れ、頭痛、めまいなどの症状を起こす状態です。赤血球は骨髄で作られ、古いものが壊れていくのとバランスを保っています。しかし、赤血球が作られなくなる産生障害や、赤血球の寿命が短くなり壊れる方が増える場合、交通事故などで出血した場合に貧血の原因になります」


 -特に多い貧血は。

 「最も多いのは、鉄欠乏性貧血で、産生障害の代表です。赤血球に含まれる血色素(ヘモグロビン)を作る上で必要な鉄分は通常の食事で摂取できますが、大量出血や、少量でも持続的な出血があると欠乏状態になります。女性や成長期の人は鉄分が不足しがちで、スポーツをする人は特に多くの鉄分が必要です。肉や魚介類、海藻など鉄分が豊富な食品を取ることが大切です」


 -ほかのタイプは。

 「血液細胞を作るのに必要なビタミンB12の不足による悪性貧血も産生障害の一つです。昔は治療が難しい病気でしたが、現在は治療法が確立されています。血液を作る造血幹細胞の障害による再生不良性貧血、赤血球の寿命が短くなる溶血性貧血もあります。これらとは別に、高齢化が進むとともにがんや慢性感染症などに伴う貧血が増えてきます」


 -検査、治療方法は。

 「血液検査で赤血球の数や容積(ヘマトクリット)、血色素の量を調べ、貧血のタイプを推定します。原因に応じて治療し、鉄欠乏性貧血では鉄剤の内服を行い、再生不良性貧血などはホルモン剤を使うことがあります」


 -日常生活で気を付けることは。

 「バランスの取れた食事が大切です。ダイエットや偏った菜食では、必要なタンパク質や鉄分が不足し、貧血になることがあります。貧血の原因はさまざまで対処法も異なるため、診断を受けることが重要です。貧血を疑うような症状があれば早めに受診し、定期的な健康診断も受けましょう」

=おわり=

2009年3月18日 無断転載禁止

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